カザフスタンの大規模デモをロシア軍が一掃し、旧独裁政権が更迭されました。カザフスタンは資源国であり、以前からバイデンファミリーとのビジネスが行われていたのでは?との疑惑がありました。今回の政変によって、ロシアが疑惑の源を握ったことになります。カザフスタンが今後の国際紛争の火種となる可能性が出てきました。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2022年1月12日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。
カザフスタンの抗議デモをロシア軍が鎮圧
カザフスタンと言いますと、旧ソ連に属する国で、イランやアフガニスタンより上のほうにある、かなり広い国土をもったところ……くらいにしか思い浮かばない方も多いでしょう。
地図を見ますと、ロシアとかなり長い国境で隣接し、しかも東は中国にも隣接するという、なかなかクリティカルな位置にある国であることがわかります。
そのカザフスタンで、新年1月4日の深夜、政府が燃料価格の大幅引き上げを実施したことをきっかけに、大規模な抗議デモが発生。トカエフ大統領は、CSTOと呼ばれる旧ソビエト連邦所属6か国からなる、集団安全保障条約機構に部隊派遣を要請しました。
そして、待ってましたとばかりにロシア軍が登場。一気に暴動を制圧し、治安が回復するという状況が示現することとなりました。
ロシア軍を後ろ盾に旧独裁勢力を一掃
このカザフスタンなる国は、ソ連が崩壊した1991年以来、長くナザルバエフ前大統領の独裁政権が続いていました。
2019年3月に現職のトカエフ氏が大統領を引き継いだものの、実態はその後も院政を敷くという、なかなか複雑な権力構造となっています。
しかし、今回の政変で、ナザルバエフ元大統領は、国家安全保障会議の終身議長を更迭され、腹心のマシモフ元首相は、国家反逆罪の疑いで拘束されることとなりました。
まあ、簡単に言えば、現職のトカエフ大統領がロシア軍を後ろ盾にして、これまでの独裁勢力を一斉排除したということになります。