どんな銘柄を買うべきか。カギは株式の大原則
では、どんな株を買えば良いのでしょうか。
今後の株価の動きを予測することは簡単ではありません。
株式とはそもそも何なのかということを知らなければ、目先の株価の変動にとらわれてしまうことになってしまいます。
何のために「株式会社」があるのかというと、お金をいかに効率よく増やしていくかという仕組みなのです。
まず、会社を作るときに出資を募り、そのお金を使って頑張って利益を生み、それで終わりではなくて、その利益をもう一度事業に投資することでさらに大きな利益を生む、その繰り返しが株式会社ないし資本主義の仕組みです。
出資者(株式を持つ人)はその会社の利益に基づく配当を得ることができ、その会社がより多くの利益を生む(より多くの配当を出す)ことが期待できるなら株式を少し高いお金を払ってでも買うという人が集まり、株価が上がっていく、というのが株式の大原則となります。
よってどういう企業の株式を買うべきかというと、“効率よくお金を増やし続ける”ことができる企業ということになります。
指標でいうと、ROE(自己資本利益率)はどれだけ効率よく稼いでいるかを示していて、PERや配当利回り、DCF(割引キャッシュフロー)はその会社の稼ぐ力に対して今の株価がお得かどうかを示すものです。
とにかく、“稼ぐ力を買う”、“お得に買う”、これが株式投資で利益を得る大原則となります。
短期投資だと企業の活動に関係なく安く買って高く売ろうという動きをする投資家もいるので関係ないのですが、長期で考えるならこの大原則を念頭に置いておくべきです。
割安かどうかを判断するにはDCF法などがありますがこれは一般の方には難しいものになるので、間違いないものとして、「成長している企業を妥当な(普通の)PERで買う」ことをおすすめします。
例えば成長率20%でPER15倍、これはPEGレシオが1倍以下という水準となりますが、そういった銘柄は日本にもゴロゴロしています。
そういった銘柄を買っておけば、目先で下がる可能性はありますが、長期で見た時には株価が上がる可能性が高いでしょう。
もちろん、成長率20%が続くかどうかを見極めることは重要で、その企業だからこそできる(経済の堀)というものを持っているかを調べる必要があります。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2022年1月23日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。