米中対立の激化にロシアが加わり、世界は動乱の年を迎えています。まるで、北京五輪を契機に「覇権国家 vs 新興国家」が本気モードに入ったよう。古代五輪もこの戦いが不可避となり、やがて衰退していきました。今回の北京五輪はその再来となるのでしょうか。ここは「休むも相場」。天下の形勢を見極める時だが、すでに東京株式市場はバーゲンセール状態。投資チャンスが刻々と近づいているのではないか!?(『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』菅下清廣)
※本記事は『菅下清廣の”波動からみる未来予測”』2022年2月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:菅下清廣(すがした きよひろ)
国際金融コンサルタント、投資家、経済評論家、スガシタパートナーズ株式会社代表取締役、学校法人立命館顧問 近畿大学世界経済研究所客員教授。ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と的中させてきた「富のスペシャリスト」として名を馳せている。「経済の千里眼」との異名も。著書に『今こそ「お金」の教養を身につけなさい』ほか多数。
2022年は世界動乱の年
2022年は世界動乱の年です。
米中対立の激化がエスカレートしているのに加えて、ロシアと欧米の対立が一触即発の動きとなっています。
先週から米国バイデン大統領の異例のメッセージが続いています。
まず、欧州首脳とのオンライン会議で、ロシアが2月16日にウクライナに侵攻すると明言。しかし、今のところロシアは侵攻していない。にもかかわらず、バイデン大統領とホワイトハウスの安全保障担当の高官たちから、ロシアは数日中に侵攻するという情報を引き続き流している。
折しも、2月20日に北京オリンピックが閉幕。冬季オリンピック明けからロシアの侵攻が始まるのかと世界は警戒している。そのため日米の株式市場は続落。ビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨も急落。
その一方で国際情勢不安やインフレヘッジのためか、世界のマネーは石油や金など資源、コモディティに向かっている。
株式市場でも鉱業関連株に資金が流入している。米S&P業種別指数で「金属株・鉱業株」が上昇し、2012年3月以来、約10年ぶりの高値圏にある。米MSCIが算出する世界の金属・鉱業株指数も上昇基調にある。資源価格の高騰が企業業績の追い風となり、インフレ耐性の強い業種として買いが集まっている。
「算命学」の予測でも2022年米国バイデンは紛争・戦争に関わる運勢
私が毎年、年末に参考にしている「2022年の算命学の予測」でも、米国バイデン大統領には、対外紛争や戦争にかかわるような運勢があると占っていた。
算命学とは、時代推移の法則といって、いかなる国も10年毎に、
1. 動乱の時代
2. 知恵・教育の時代
3. 経済確立の時代
4. 庶民台頭の時代
5. 権力の時代
と移り変ってゆくという独自の法則に基づいて、国家の運勢や代数の原理を用いて、国家の指導者などの運勢を占う易学の一種だ。
古くは中国の春秋戦国時代に広範にわたって用いられたと伝えられている。詳しくお知りになりたい方は『悠久の軍略(東洋史観(1)』(著:高尾義政/刊:菜根出版)をお読みになってください。
ロシアのウクライナ侵攻は2月中に結論が出る
さて、ロシアがウクライナに侵攻するのかしないのか?
バイデン大統領の言うように数日間のうちになら、遅くも2月中にはどうなるかわかるだろう。
ロシアが侵攻すれば、世界同時株安の展開もありうる。もちろん日米の株式市場も一段安となるだろう。侵攻しなければ、株価は一斉に反発するものと予想される。
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