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なぜバフェットはテスラではなく中国EV大手「BYD」に投資する?業績好調の要因と両社の違い=シバタナオキ

テスラに次ぐ世界第2位の電気自動車メーカー

上の表は、兵庫三菱自動車販売グループがまとめている世界のEV車のメーカー別販売台数ランキングです。BYDは、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle=ハイブリッドカー)を含めた電気自動車のメーカーとして、Teslaに次ぐ世界第2位に位置しています。

BYDの自動車メーカーとしての特徴は、Teslaと同じ垂直統合型モデル(製品の開発から生産、販売までを自社グループ内で行うこと)の体制を持っている点で、ガラスとタイヤ以外は自社で作るほど内製化が進んでいます。

また、電気自動車のコアである電池は、バッテリーメーカーから創業しただけあってBYDの得意分野です。BYDは車載電池メーカーとして中国で第二位の実績があり、自社製の電池を自社だけでなく他社のEVにも供給しています。

ちなみに中国第1位の車載電池メーカーは、世界でもナンバーワンのシェアを誇る寧徳時代新能源科技(CATL)という電池に特化した会社で、Teslaを始め、GM、BMW、トヨタなど世界の主要自動車メーカーとパートナーシップを結んでいます。

BYDの業績

次に業績の推移を見ていきましょう。

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FY2021のBYDグループ全体の通期売上は4.32兆円、YoY+38%となっています。

事業別売上は、自動車がEVやPHV車がYoY+34%、スマホ関連のITエレクトロニクス事業はYoY+44%、電池関連の環境エネルギー事業はYoY+36%と、主力事業が好調な結果となっています。

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BYDの営業利益は前年(FY2020)の2,270億円から半減し、FY2021で1,065億円でした。この営業利益の減少は、原材料費高騰の影響が大きく影響しています。

FY2020以前の営業利益率の水準は約5.5%で、日本の自動車会社と比較すると、トヨタの8.1%には劣りますが、ホンダの5%と同等の水準となっています。

Next: 世界最高水準の利益率へ。テスラとの違いはどこにある?

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