ほぼ全面安の不安定な相場が続いており、資産がマイナスになっている投資家がほとんどです。こんなときこそ、ポートフォリオを見直しつつ資産運用を続けるべきでしょう。著名投資家レイ・ダリオの多様でバランスの取れた資産ポートフォリオが大いに参考になります。(『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』花輪陽子)
※有料メルマガ『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』2022年5月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。
全面安の不安定の相場でも資産運用を続けるべき
こんにちは。シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。ほぼ全面安の不安定な相場が続いており、資産がマイナスになっている投資家がほとんどです。
シンガポールのプライベートバンカーや機関投資家の多くも顧客の対応で非常に忙しそうだと感じます。こんな状況でも資産運用を続けたほうがよいのでしょうか。
答えはYESです。長期的な資産形成を考える上では下げ相場は「恵みの雨」とも考えることができます。
わかりやすい例で例えると、ネットフリックスの株価は1日で40%損なわれた日もありました。しかし、長期で考えると買い場が訪れたと考えることもできるでしょう。
しかし、日によって非常にボラティリティが高いために、ドルコスト平均法などで時間の分散をして購入をすることをおすすめします。
日本の参院選挙、アメリカの中間選挙を控えており、これらのイベントが終わったあとに大きく政策が転換される可能性があります。
「もう円高には戻らない」円安は恒久化へ
また、円安の行方も気になる人が多いでしょう。国の長期債務が初の1,000兆円を超えメディアでは話題になっています。
しかし、地方の長期債務も含めるとすでに1,200兆円を超えています。
※参考:国及び地方の長期債務残高(PDFファイル) – 財務省
それに加えて、将来の社会保障債務などを考慮に入れると国の借金は普通に返せる金額を超えているように感じます。
著名投資家が日本経済に危機感
米テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は7日、ツイッターへの投稿で「当たり前のことをいうようかもしれないが、出生率が死亡率を上回るような変化がない限り、日本はいずれ存在しなくなるだろう」と述べました。
4月末にシンガポール在住、世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏に取材をしましたが、日本は1976年のイギリスと同じような状況になるのではないかと述べていました。
●市場の政策不信によるポンド暴落
財政収支赤字が続いていたことに加え、石油ショック発生後の経済混乱に対しても、政府は有効な対策を打ち出すことができなかったため、ポンドは減価し、76年3月、対米ドルで初めて2ドルを割り込んだ。その後もポンドの減価は止まらず、同年11月には1.6ドルを下回り、75年3月の2.53ドル台から、35%以上の減価となった。
76年を通じたポンドの減価に対する通貨防衛(ポンド買い介入)のため、外貨準備が枯渇した政府は、同年12月、IMFに39億ドルの緊急支援を申請した。IMFは、英国政府からの緊急支援要請に応じる条件として、財政赤字の縮小等、財政規律の目標と計画案の策定を要請し、政府は受け入れた。
いかがでしょうか。今の日本と状況がよく似ています。