京都という街を象徴する存在のひとつである「舞妓」に関して、その闇の実態を告発するツイートが元舞妓だという人物から発せられ、大きな騒ぎとなっている。
この世から抹消されるかもしれんけど、これが舞妓の実態。当時16 歳で浴びるほどのお酒を飲ませられ、お客さんとお風呂入りという名の混浴を強いられた(全力で逃げたけど)。これが本当に伝統文化なのか今一度かんがえていただきたい。写真はお客さんと山崎18年一気飲み大会で勝利した時と飲酒 pic.twitter.com/0kdXDZHML8
— Kiyoha@物書き (@kiyoha_xxx) June 26, 2022
一連のツイートだが、未成年である16歳で浴びるほどお酒を飲まされる、お客さんと「お風呂入り」という名の混浴を強いられる、5,000万円で処女を売られそうになった、などといった衝撃的な内容。さらに、旦那と呼ばれるいわゆるスポンサーが多額の費用を置屋に支払ったうえで、お目当ての舞妓と男女の関係となるといった「旦那さん制度」に関しても、まだ残っていると語っている。
「ツイート無くなったら、京都(政府)から消されたと思って」ともツイートしているこの人物。ちなみに当人は、舞妓デビュー後6年間は奉公することになっているところを、脱走などを経て8か月で辞めているという。
女性蔑視も甚だしい因習に怒りの声も…
27日午後の時点で20万件を超えるいいねが付いているものもあるなど、大いに注目を集めているこれらのツイート。
舞妓といえば芸事や作法などを修行している身分で、二十歳ごろ芸妓になるというルートが一般的のようだが、そんな未成年の舞妓を酒宴に参加させて、飲酒をさせることが常態化しているというのも、現代のモラルに即してみれば大問題。だが、それと同様に「お風呂入り」「旦那さん制度」といった女性蔑視も甚だしい因習が、もしもいまだに残っているとすれば、これはかなり由々しき事態だといえそうだ。
SNS上では、ツイート主以外の元舞妓・芸妓の知人などから、同様に過酷な環境だったという声があがるいっぽうで、今回の告発を受けて、その内容を英訳などして海外のメディアに伝えようとする動きもあり、今後さらに話が拡散していく可能性もありそう。そうなれば置屋や花街全体への批判もさることながら、舞妓という存在を観光PRのアイコンとして活用してきた京都府や市の責任を問う声が出てきてもおかしくなさそうである。
舞妓さんの一連のツイート、友達から聞いた話とほぼ同じだからガチだと思う。
友達は修行後半年で戻ってきた。帰ってきてくれてよかった😭— ely (@ely87497381) June 26, 2022
私の妹も舞妓をしていました。
毎日の朝からの稽古、夜からお座敷、お座敷後も、電話をしてくるお客さんに対応する毎日で、稽古中も倒れてしまうくらいの睡眠障害になりました。それを理由にクビになりそうになって、妹はショクで、置家の4階から飛び降りました。命は助かりましたが、その知らせの電話— オウトヨウ (@mochi0078) June 26, 2022
元舞妓の桐貴清羽 @kiyoha_xxx さんの告発スレッド。ツイートごとに文字制限ぎりぎりで英訳したものをアプリでスレッドまとめにしました。スクショをとらせていただいたので、日英対訳で同時に参照できる形になっています。各国のメディアにこのリンクをお伝えください。https://t.co/7VEGlOKFIB https://t.co/GTvILdqwlO
— 💫T.Katsumi📢 (@tkatsumi06j) June 27, 2022
RT
舞妓さんの告発、しっかり翻訳して海外メディアからの圧力が一番効果的でしょうね (私は翻訳出来ないのでお力になれないのが心苦しいですが😭)
DMなどでも沢山元舞妓さんからのお声が届いているようですし、全部の膿出し切って生まれ変わって欲しい
— ヲポコ🐟魚人系 (@wopocco) June 26, 2022
しかしその反面で、ツイート主が語る経歴などに不審な点があるなどということから、今回の話に関してはすべてとは言わないものの嘘が混じっているのでは……という、その信憑性を疑う見方も多々ある状況。また、すべての花街がそうではないといった声など、京都市内に5~6箇所あるという花街のなかでも状況は異なるといった指摘も見られる。
舞妓さんのやつ、私もそうでした…って反応も結構見るし全てが嘘じゃないんだろうけど、拡散されてこのツイートが掘られてからわざわざ消したのが謎
中学卒業した後8ヶ月修行して16で舞妓さんになって8ヶ月でやめて、17の時にはインターナショナルカレッジに通ってたってこと?時系列おかしくない? pic.twitter.com/444ekhV8Oc— 目覚めるちゃん (@mezameruchan) June 26, 2022
元舞妓さんの話は嘘とは思わないけど本当とも思えない。15歳上京18歳で年収2,000万円を得てそれを捨てて21歳年上の夫と結婚して出産して一歳の娘いるママさんになって「今戦うために舞妓さんの闇暴露」?自分に都合悪いのは隠してバズりそうな情報の切り貼りしてるのではと思う
— めー@🏠総集編ありがとう💉💉💉 (@tv_800gj) June 27, 2022
炎上してる元舞妓さんの告発を一方的に嘘というやつも、全て信じるやつもどっちも落ち着けよと思う。実家の家業が花街と少なからず関係してるから言わせてもらうと、あの炎上してる舞妓さんが居た町・置屋はそうなんやろうという感じ。有名やからね、飲み方も汚いし客層もチンピラみたいなんばっかり。
— 金沢 容 (@kanazawa_you) June 27, 2022
一括に舞妓と言っても京都だけで五花街ある
お酒は飲むが強制ではなかった
奉公6年は事実だがその後強制で旦那に売られる事もない
旦那を持つ持たないは本人の自由
どの花街に居たか知らないし告発が真実だとしても京都の舞妓が皆そんな状況ではない
そんなゲスい世界ではない https://t.co/o7hyJZ52Kg— 紅蓮←Guren (@rikarisami) June 26, 2022
さらには「そんなこと京都じゃ常識」といった地元民らからの声にくわえて、「そんなことも理解せずに舞妓になって…」といった趣旨でツイート主を責めるような意見も見られるなど、もはやSNS上は「物議を醸す」を通り越して一種のカオス状態に陥っているといった状況だ。
RTs京都が長かった先輩も、元同級生が某有名寺院の住職とかで、そんな話をしていた。色々と部外者には生々しくて衝撃的だけど、あの舞妓さん方の纏う京友禅のお金がどこからどうして出てくるのか、現実的常識的に考えれば確かにそうなるよね…。芸は売っても、なんて子供騙しのファンタジーだよな。
— しろすけ (@avoca_drone) June 26, 2022
京都出身の自分からしたら舞妓さんが特殊な水商売なのは常識やから今更驚かない
東京来て、他の土地の人が京都の“イメージ”に夢を抱いているのを見るとほんとの事教えてあげた方がいいのか夢を壊さないようにしてあげた方がいいのか迷う
ちなみに金持ってるお坊さんは半分ヤ○ザみたいなもんや— 🐙 (@southpawoctopus) June 27, 2022
この方は花街の、舞妓や芸妓の世界がどうゆうもんか、ちゃんと理解でけんままにならはったんどすなぁ。よくも悪くも、いまの世の中の価値基準やモラルとは遠く離れたとこやのに。きれいなべべ着て、ちやほやしてもらえるだけが舞妓やおへんし。そこらのアイドルになるんと同じような気持ちやった? https://t.co/8aZefbyOWE
— 凛七星 いけずな歌詠み人 (@GPart2) June 26, 2022
騒然とするSNS上をよそにメディアは沈黙
このようにSNS上では大いに取沙汰されているこの件だが、そんななか多くの人たちが不審に感じているようなのが、この話題をテレビやニュースサイトといったメディアが、ほとんど報じようとせず、沈黙を守っているという点だ。
舞妓さんのツイート、たしかにニュースサイトとかTV局からの取材依頼のリプ全くないの怖すぎ
— えびめんたいこ (@127_knot) June 26, 2022
確かに、これだけの注目を集める話題なら、飛びついてもおかしくないといったところだが、これに関しては先述の通り、話の信憑性に関して問題があるのではという見方もあり、それでおいそれとは手を出せないのでは……といった推測も。ただそのいっぽうで、本当にヤバイ案件だからメディアは手を出せない、もっと言えば報道することで、メディアにとって忖度すべき人たちにも飛び火しかねないので、取り上げないのでは……といった憶測も広がっている状況だ。
舞妓さんが性搾取されている実態が盛大にバズったから、メディアは注目してるだろうが、日本の報道機関のお偉いさんがたも舞妓芸妓遊びでウホウホしてるからな。
海外メディアが日本の児童性搾取問題として国際的に大騒ぎして欲しい。頼む。
あと舞妓制度美化する番組止めないと被害者増えるよね。 https://t.co/IT4GHezcyV— 郡司真子Masako GUNJI (@Koiramako) June 26, 2022
舞妓さんの闇ツイートが、7万RT超え・16万いいね超えと大バズりしてるのに、一切のニュースサイトやTV局報道局からツイート使用や取材依頼のリプがなく、まとめアフィブログ(たぶん無断掲載)が掲載してるのしか出てこない……「ガチでヤバい所には大手メディアはだんまり」ってヤツですか。
— ZEN(P) (@ZEN45548809) June 26, 2022
メディアが舞妓さんの件に反応しないのは、どこの偉い人に飛び火するか分からんから触れられないでしょ。
自社の偉い人が京都出張の時にヤベェ事やってました、とかなるかもしれんわけだし。— Ossan (@ossan) June 27, 2022
江戸時代からの歴史を有し、つい先日も京都の5花街による合同公演のリハーサルをNHKなどが報じるなど、メディアなどを通じて見聞きする機会は多い舞妓や花街の文化。そのいっぽうで「一見さんお断り」ということで、その真の実態を知る者は業界関係者と客である一部の富裕層などに限られているのも事実。そんな閉鎖的な面も、今回の告発が大いに耳目をひくこととなったひとつの理由と言えそうだ。
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