雇用指標は全体的にかなり強めで好結果への期待が高まる
それでは、先に発表されている雇用指標の数字を見ながら、今日の展望を考えていきましょう。

雇用指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
ご覧のように未発表のものを除けばオールブルーで前回からすべて改善しています。この他にもJOLTS(雇用動態調査)求人数なども強く、雇用関連指標の強さは際立っており、予想よりも強めの数字を織り込んでいるものと思われます。
製造業部門が強めなので、賃金上昇圧力もかかりそうで、素直に受け止めればNFP(非農業部門雇用者数)、平均時給はともに予想を上回る数字が並ぶことが想定されます。
昨年中頃からハイテク企業を中心に人員削減の発表が相次いでいますが、過去3ヶ月のNFPは+28.7万人増となっており、非常に強い数字が続いていますから、まだ他業種には広がっていないと考えるのが妥当でしょうか。
ギャンブルするならショートか戻り売り!
NFP、平均時給ともに予想を上回った場合、ドル円は一段高となるでしょう。もっとも、ある程度強めの数字は織り込まれていますし、強い数字になった場合には利上げ・高金利継続意識で株安でドル円の上値を抑制しそうですから、135.00円レベルがせいぜいといった気はします。
そもそも利上げはピークアウトしつつあるわけですから、高金利継続という見通し修正はあっても、以前のような金利上昇を意識してドル円が上昇し続けるような展開にはなりにくいでしょう。前回の強い雇用統計から状況が大きく変化するわけでもないため、やはり135.00円レベルが目処。
また、市場としては、少なくとも予想並かそれ以上の数字を織り込んでいるわけですから、サプライズサイドとしては下振れでしょう。予想外に弱い数字となった場合は、134.00円ラインの21日移動平均線をピークとして、反発相場が一旦終了する可能性が高いです。

ドル円チャート(日足)
発表直前に133.50〜134.00円を上回っているのではあれば、発表前のギャンブルショート(売り)もアリでしょう。
上には134.00円の21日移動平均線や、サポートとなってきた134.50円、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の134.80円、135.00円といった大台節目を控えていますので、よほどの数字が出なければ一足飛びで突き抜けはないでしょうからね。NFP、平均時給共に予想を上回る数字が出た場合は、即損切りすれば良いだけです。