高齢化が加速し18歳人口も加速度的に減っていく。その中で今、日本の大学に何が起こっているのかというと「外国人留学生まみれ大学の誕生」と「学生の質の劣化」と「学費の高騰」である。そして、これからは「大学の経営破綻」が次々と起きていくことも予測されている。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)
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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。
地方の大学の2割くらいは潰れてしまうだろう
リクルート進学総研は「2021年に18歳人口は2032年に102.4万人となり、2020年から14.3万人減少する」という予測を出している。
だから今、日本の大学に何が起こっているのかというと「外国人留学生まみれ大学の誕生」と「学生の質の劣化」と「学費の高騰」である。そして、これからは「大学の経営破綻」が次々と起きていくことも、すでに予測されている。
何しろ現在でも約37%近い大学が財務状況がマイナスになっている。地方の中小大学は特にひどい状況に陥っている。私立大学の約4割以上が定員割れになっていて、規模の小さな大学が特に窮地に落ちている。
2020年からのコロナ禍によって留学生も激減しているので、財政ダメージは相当蓄積されているはずだ。「大学の経営破綻」連鎖は待ったなしである。10年以内に地方の大学の2割くらいは潰れてしまうだろう。
人口動態は将来を正確に予測しやすいデータでもある。戦争や巨大災害に見舞われない限り、人口がどのように増えるのか、減るのかはあらかじめ確定している。
その日本の人口動態では、2018年から18歳人口がじわじわと減り始めているのが確認されているのだから、この流れは止められない。
18歳人口が消えるというのは、単純に言えば大学進学者が減るということだ。大学進学者が減るとどうなるのか。当然ながら、学生が足りなくなって経営が成り立たない大学が出現して当たり前だ。
しかし、大学も座して崩壊するわけではない。あの手この手で生徒の頭数を増やそうともがく。日本人の学生が減るので外国人留学生で穴埋めし、学力の低い学生も受け入れ、学費もひたすら上げていく……。
大学は外国人留学生まみれになった
最近の大学はどこも外国人留学生まみれとなった。著名な右翼・保守活動家を輩出する国士舘大学ですらも「中国人でいっぱいになっている」と学生やOBが嘆くほどである。
日本政府や地方自治体は外国人を受け入れたら補助金を出すという方針なので、補助金欲しさにどこの大学も留学生を大量に入れる。外国人留学生で頭数を増やせて、国や地方から金を引き出せるのであれば、どこの大学でも外国人留学生まみれにしてしまうだろう。
そして、本来は大学に受かる学力のない学生も取り込み、それが「学生の質の劣化」にもつながっている。字も書けない、計算もできない、常識も知らない大学生が爆増しているのはそういうわけだ。
大学の経営を成り立たせるために、馬鹿でも何でも授業料を払ってくれる「頭数」が必要だったのである。