トレンドを読む
ひとつひとつのローソク足(足型)がつらなって、グラフを形成します。
このチャートは一定方向に動きやすい性質を持ちます。一方向に動くケースをトレンドといい、とくに右肩上がりに上がっていく動きを「上昇トレンド」といい、逆に右肩下がりに下がっていく動きを「下降トレンド」といいます(下図)。
このトレンドを読み取り、その流れに乗って取引を行なえば利益を生み出すことができます。
ただし注意しなければならないのは、そのトレンドがいつまでも続かないということ。円安・ドル高のトレンドが続いたとしても、それがいつまでも続かないということです。
いつかは、別のトレンドに移行します(トレンド転換)。
「あまりに上昇しすぎた」と市場が判断し、反転するケースもありますが、ファンダメンタルズで新しい動きが出たときにトレンド転換は起きやすくなります。
クレディ・スイス危機で起きた「トレンド転換」
以下の図を見てください。ユーロ/円の1時間足のチャートです。
3月15日までユーロは円に対してなだらかな上昇を続けていました。ところが日本時間で夕刻、欧州で市場が開いた後、ユーロが急落します。世界最大規模の欧州系投資銀行のクレディ・スイスの経営不安が高まり株価が急落。世界の金融市場に動揺が走り、ユーロも急落したのです。
これを機に上昇トレンドは下降トレンドへとトレンド転換したのです。
このように外部からの経済的要因で相場の流れが変わることは日常茶飯事のように起こるのです。
足元の焦点は、アメリカの中央銀行に相当するFRB(米連邦公開市場委員会)の動向です。3月10日にアメリカのシリコンバレー銀行が破綻するなど金融不安が広がりました。それでもFRBはインフレ対策としての金利引き上げを断行しました。しかし、ここへ来て利上げピークが近い、終了間近との見方も出てきています。
今後、米国の金融不安やFRBの動向によってドル相場に大きな波乱が起こるかもしれません。 ※2023年4月中に定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2023年4月25日)※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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雑誌編集者、ライターとしてマスコミの世界に在籍した筆者が日々感じていること、筆者自身でしか知りえないあらゆる世界の裏側などんいついて書き連ねていきます。