fbpx

推しの住む街に納税したい。2023年度「ふるさと納税」ランキング1位はどこ?

2023年も終わりを迎えようとしているなか、「ふるさと納税」の期限も迫ってきている。今年も例年通り、年末に向けたふるさと納税の駆け込み需要が増加しており、どれにしようかと寄附金の申し込み先を考えている人も少なくないだろう。

ふるさと納税サービスのひとつである「楽天ふるさと納税」のランキングを見てみると、北海道のホタテや岩手県の牛タン、福井県のエビ、福岡県のイチゴなど、ご当地グルメが勢ぞろいしている。

ほかにも生活に欠かせないトイレットペーパーといった消耗品、家電類、さらには寝具などもランキングに入るなど、生活を重視した返礼品が注目を集めているようだ(2023年12月27日15時時点)。

そんななか、日本経済新聞が公開している『ふるさと納税のリアル あなたの街は勝ち組?負け組?』(以下・ふるさと納税のリアル)の2022年度版が注目を集めている。

実際に統計内容を見てみると、各自治体ごとの寄付額、実質収支額の差が見えてくるなか、一部の納税者からは「どうしてモノばかりを求めるの?」という声も聞こえてきた。

「ふるさと納税」ランキング最下位は神奈川県川崎市

ふるさと納税といえば、現在住んでいる(税を納める)場所だけでなく、応援したい自治体にも納税が可能な寄附金税制である。そのため納税者自身が税金の使い方の選択が可能だ。「ふるさと」という名の通り、都市部へ流れる税収を自治体が特産品などをアピールすることによって、地方創生へとつなげる取り組みの一環としたものであることは周知の通りである。

それこそ、魅力的な返礼品があれば、「税金を払うならお得に何かを得たい!」と考えることも不自然ではない。実際に、利用者は10年連続で増加しており、3年連続で過去最高を記録している。

しかしながら、昨今では都市部から税の流出が進み、住民税の税収が減るといった一部の懸念点も少なからずあるようだ。

例えば、先述した『ふるさと納税のリアル』にある2022年度の実質収支額を見てみると、神奈川県川崎市が全国1741中1741位という結果にあった。いわゆるワーストワンだ。

川崎市といえば、東京都からも近いベッドタウンとしても知られている大都市だが、同市の公式サイトによると、2023年度の減収額は、121億円(同年決算見込)という数字が公開されている。これは川崎市全世帯の約90%のゴミ収集・処理経費に該当するようだ。

もちろん川崎市がふるさと納税の取り組みを行なっていないわけではない。2024年に市政100周年を迎える川崎市では、寄附金の使い道として教育や芸術・文化、動物愛護、災害被害復旧など、市民サービスの充実につなげる活動を行なっている。

物理的な返礼品に関しても日用品や災害時対策アイテム、食品類に工芸品、イベント・旅行に関する返礼品を特設サイトにて公開しているのだが、どうやらホタテやエビなどには敵わなかったのかもしれない。

ランキング1位に輝いた宮崎県都城市、しかし問題も…

神奈川県川崎市とは反対に、2022年度の勝ち組といわれているのが宮崎県都城市だ。

同県で第2位の人口を誇る都城市では、日本トップクラスの品質を誇る宮崎牛、そして九州の名産ともいえる焼酎が人気を集め、ついにはふるさと納税ランキング全国No.1の人気を誇るほどの寄付額が集まった。その結果、子育て支援への財源が潤沢になり、地方活性化としての嬉しい使い方へと繋がる「成功例の寄付先」として、良きモデルケースとなったのだ。

しかし、ふるさと納税の返礼品であった鶏肉の産地偽装問題が今年に発覚。同市のふるさと納税特設サイトでは、11月24日にお詫び文を掲載し、今後は返礼品を取り扱う業者が不正を行った場合、罰則を強化し、二度と取り扱えなくすることとした。

推しの地元に「ふるさと納税」も

そんなふるさと納税が話題になる12月。推し活に勤しむ筆者は、都内でオタク仲間たちと忘年会を行なった。その際、筆者を含め妙齢を過ぎたお金の使い方に敏感な同胞たちからは、「推しの地元にふるさと納税した」という声が聞こえてきたのだ。

例えば、2.5次元俳優(推し)の出身の自治体へ、聖地巡礼でお世話になった自治体へ、ということだ。もちろん推し方は人それぞれではあるが、少しでも自分自身で働いたお金が推しの地元で有効活用されるなら本望である。

「推しに認識されたいけど、されたくないし、遠くから見守りたい。推しを育ててくれた地元にありがとうございます!っていう気持ちがデカい」

「好きな作品のモデルになったとされている場所に行ったとき、とてもいい思い出になった。だからこそ、その地域にお礼をしたいなっていう気持ちがある」

「推しに会うことはできないけど、その推しが生まれたという場所だけで尊い」

「好きな人のバ先(バイト先)には行く勇気ないけど、そこの料理をウーバーイーツする感覚」

……そんな話をしていると、これから先もふるさと納税の可能性が広がっていく気がした。

都市部から地方へと税の流れを作ることで活性化される「ふるさと納税」。もともとあるお金の流れが変わったという見方もあるのは確かだ。

しかしながらモノ消費、コト消費、トキ消費といわれている昨今。どんなかたちでも何かを応援したいという気持ちがあるなら、そこに正解も不正解もないのかもしれない。

Next: ふるさと納税には個性的な自治体も

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー