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職人離れが進む「ワークマン」子ども服に参入へ。業績予想“下方修正”と窮地のなかでの迷走に「もう名前変えたら?」との声が噴出

作業服大手のワークマンが、子ども服の販売に本格参入すると発表したことが波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、新たに「ワークマンキッズ」のブランドで約30品目を販売するとのことで、これまで培ってきた防水性や耐久性、速乾性などの機能性をウリとしたアイテムを、Tシャツは580円から、ズボンは980円からといった低価格で販売するという。

22日にオープンする沖縄県の店舗で、まずは取り扱いを始め、順次全国の店舗に拡大する予定だという。

ワークマンの子ども服に期待の声も…

近年では「#ワークマン女子」の大々的な展開が話題となっているワークマン。今回発表された「ワークマンキッズ」は、そんな「#ワークマン女子」の中心層である40代の子育て世代を狙ったもののようで、将来的には売上高200億円を狙うとのこと。

また同社では、今後肌着にも注力していくとので、旭化成と共同開発した吸放湿商品を投入した商品など、こちらも機能性の高さと低価格をウリにしたアイテムの投入で、5年後に売上高500億円を目指すとのことである。

子ども服に関しては、すでに試験的な販売が行われているようで、利用者からは「丈夫で動きやすい、何回洗ってもどうもならない、それで夏は涼しい冬は暖かくて…」と高評価の声も。また、まだ手に取っていない層からも「子ども服が低価格で購入出来るなら興味深い」「安くて丈夫となると、いまのファミリー世帯にはウケそう」などと、期待する声も少なくないよう。

ただその反面で、ワークマンといえば「#ワークマン女子」の展開が盛んになり始めた頃から、いわゆる“職人離れ”といった状況が大いに叫ばれているところ。それだけに、今回の子ども服への参入で、職人離れがさらに加速するのでは、といった声もかなり多いようだ。

業績予想を下方修正したばかりのワークマン

最近のワークマンといえば、今月5日に2024年3月期業績予想を下方修正すると発表したばかり。暖冬の影響による防寒商品の低調にくわえ、円安継続に伴う売上原価の上昇が響いたということで、これまでの増益予想から減益予想に転ずる事態となった。

2020年夏頃には1万円を超えていた株価も、最近では4,000円台を割り込むこともあるなど、完全なる失速状態といったワークマンだが、その苦境を招いた原因としては、これまで数年にわたり継続し同社もその流れに大いに乗っかっていたキャンプブームが、ここに来てすっかり下火になってしまったことも挙げられているものの、それにくわえて取沙汰されているのが先述の職人離れ。

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一般向けアパレルの充実ぶりに反比例しての、職人向けアイテムの品ぞろえの悪化、また店内の客層がガラッと変わったことで、職人らが入りづらくなった……などの原因が語られる職人離れなのだが、現にワークマンの既存店客数を見てみると、2023年において前年を上回ったのは11月だけ。このことを、かつては同店の常連だった職人たちが離れている証拠だと見る向きは多いようである。

そんななかでの今回の子ども服への進出ということで、もはやも働く人向けでも何でもないということもあり、こうなったらもう“ワークマン”という名前すら変えてしまえばいいのに……といった声も、ここに来て多くあがっているところ。

そもそも、ワークマンが作業着以外のアパレルを扱う方向に向かったのは、職人だけを相手にした商売では将来はない……といったことも大きかったようだが、結局「#ワークマン女子」も含めた近年の一般向けアパレル事業も、今の状況では頭打ちといった状況。そこで、さらにターゲットを変えて子ども服や肌着への注力といったところのようだが、SNS上などの反応を見る限り、多くの者がそんな動きを“迷走”だと捉えているようだ。

Next: 「違う。ワークマンよ、迷走するなよ」

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