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日本和装 Research Memo(6):財政状況は堅固、手元の現金及び預金は26億円超と豊富(2)

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■業績動向

4. 主なトピックス
(1) きものブリリアンツ全国大会
2023年8月2〜3日の2日間にわたり、帝国ホテル東京で「きものブリリアンツ※全国大会」を開催した。これは地区大会を勝ち抜いた卒業生によるきものファッションショーで、他の方の着姿を見ることで知識を深め、感性を磨き、切磋琢磨しながら、美しさを追求する場であり、着る機会を創出している。日本和装ホールディングス<2499>では、「きものに出会った方々がご自分の美しさを再発見し、自信を持ち、満面の笑みをたたえる姿こそ、当社が最も望んでいることであり、同大会がそれを後押ししていることと、強く確信しています」と述べている。

※きものブリリアンツ(商標登録済):ダイヤモンドのカットの名称である「ブリリアントカット」が語源。ダイヤモンドの原石がカットを施すことで輝きを増すように、日本人女性をより美しく見せることができる「きもの」で、史上最高の自分に出会えるよう磨きをかけ、美しく羽ばたいてもらいたいという願いを込めて名付けられた。

(2) 付加価値の高いイベント・ツアー企画
2023年では引き続き、様々なイベント・ツアー等を企画し、新規顧客の獲得、顧客満足度向上の実現に向けた取り組みを行った。

a) 夏の着付け教室開講
同社では、受講料無料のきもの着付け教室を毎年春と秋に開講しているが、2023年の夏、初めて新規受講者対象の「夏の着付け教室」を本格展開。浴衣の着付けを盛り込んだことも好評につながり、400名を超える新規顧客の獲得が実現した。

b) 産地ツアー
顧客が直接産地を訪ねて、職人と触れ合ったり、産地ならではの食文化などを楽しむツアー。 2023年も新潟、博多、米沢、沖縄など多数の産地を訪れた。特に、夏の京都ツアーは、祇園祭の鉾に特別に乗ることができ、とても満足度の高いツアーとなった。

c) KIMONO PRIDE
厳選された顧客のみを招待し、一流作家との交流と特別展示会がセットになったイベント。2023年は、京都駅の駅前広場でファッションショーを併せて開催した。野外でのファッションショーは様々な人の目に触れ、普段できない貴重な体験ができたと大好評であった。

(3) 創業40周年
同社は2023年3月に創業40周年を迎えたが、これに合わせて様々なイベントを企画した。

a) 40周年プレミアムナンバーズ
同社が仕立てたきものや帯に付いているタグに記された固有のシリアル番号を対象に2024年3月まで毎月抽選を行い、5,000円分の食事券を合計1,200名に贈呈した。タンスに眠っているきものを活用してもらうことを期待してのイベントである。

b) 創業40周年感謝の会
2023年4月より順次、全国で開催。40周年にちなんで40種類の景品が当たる特典ガチャや、メッセージ動画を撮影した。さらに2024年3月には東京と京都で記念パーティを開催した。

(4) 「ニッポンきもの総選挙」で業界人気雑誌とタイアップ
毎年開催している同社のイベント「ニッポンきもの総選挙」では、創業40周年を迎えた同社と、創刊70周年を迎えた(株)ハースト婦人画報社発行の雑誌「美しいキモノ」とのタイアップが実現し、2023年8月~10月にかけて全国22拠点で開催した。「美しいキモノ」の編集長が厳選したバックナンバーの表紙20冊を対象に、同社の顧客(卒業生)の投票で表紙No.1を決める「美しいキモノ」表紙総選挙では、そうそうたる歴代女優たちの写真を真剣に審査する顧客の姿も多く見られた。また同イベントへのきものでの来場者には、カメラマンが撮影した写真を渡し、さらにその中から選ばれた人には「美しいキモノ」に写真が掲載されるなどの特典も用意した。日頃できない貴重な体験に多くの顧客から喜びの声が届いた。

(5) はかた匠工芸(連結子会社)の手織袋帯が九州経済産業局長賞を受賞
2023年11月10~12日に、博多織発祥の地である福岡県福岡市にて開催された「第121回博多織求評会」において、同社の連結子会社である(株)はかた匠工芸が出品した手織袋帯「孔雀牡丹II」が九州経済産業局長賞を受賞した。はかた匠工芸は博多織の製造元であり、博多織の織元では同数1位となる総勢8名の伝統工芸士(国家資格)が在籍し、熟練の職人に続き、若い世代の織匠たちも多数活躍している。博多織の普及と伝統技術の継承だけでなく、新しい表現の開拓に挑戦している。

手織袋帯「孔雀牡丹II」は、博多織特有の経糸で色柄を織り出した帯で、8,640本もの経糸を使っている。落ち着いたグラデーションカラーに孔雀と牡丹の吉祥の意匠を取り入れ、伝統を感じさせながらも華やかで上品な印象に仕上げられている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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