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野村證券、我が心の故郷~「年末日経1万9000円」予測に想うこと=山崎和邦

野村の年末株価予測などアテにならない

すなわち野村としては、「想定外のこと」が起きれば目標株価を引き下げるだけであるから年末予測などアテにならない。

筆者に言わせれば、「想定外のこと」を想定することこそ予測だ。想定内のことは単なる解説にすぎない。解説はある程度の初歩的理論とデータがあれば誰にでもできる。しかし投資家が真に求めるものは「解説」でなく「洞察」であろう。

解説には「知能」を要するが、洞察にはそれとは別の「知性」を要する。「知能」は正解が用意されている問題について正解を得る能力であり、秀才が持っている能力である。一方、「知性」は正解があるか否か分からない問題(ないことも多い)に対し格闘し続ける強靭な能力を言う。ある程度は関係するものの、本質的に全然違った能力だ。

自ら市場で相場を張った経験がない、顧客に張らせた経験もない、そんなウブな研究員に“鉄火場の行方”が分かるはずはない。あたかも戦争を語らずにナポレオンを語っているかのようだ。

ましてや、先行きは常に明るくなければならないという宿命がある。そのためのデータ選択と組み合わせの妙技は感心すべきところが実に多い。消費増税延期では安倍首相の屁理屈が失笑を買ったが、彼らに依頼すればG7のお歴々をも唸らせるシロモノを創作したであろうと悔やまれる。

以上、情緒的な言い分になるが、先述のように野村は筆者の「心の故郷」であり「魂の道場」となった企業だ。筆者は過大にも過少にも書いていないつもりだが、客観性を欠いている点があればご容赦願いたい。

学歴不問、出身不問、数字がすべて。私が知る野村は野性的かつ獰猛なる社風で、それが筆者には適していた。すべて第一選抜で支店長まで昇格して後年、故あって退職を決めた折には「君は当社に向きすぎる」と当時の社長に言われたものである。

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山崎和邦(やまざきかずくに)

山崎和邦

1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院特任教授、同大学名誉教授。

大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴54年、前半は野村證券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。

趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12を30年堅持したが今は18)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。

著書に「投機学入門ー不滅の相場常勝哲学」(講談社文庫)、「投資詐欺」(同)、「株で4倍儲ける本」(中経出版)、「常識力で勝つ 超正統派株式投資法」(角川学芸出版)、近著3刷重版「賢者の投資、愚者の投資」(日本実業出版)等。

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