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儲かるフランチャイズビジネスの見抜き方~「コンビニはヤバイ」の先にある成功法則=俣野成敏

【「メジャーなサービスに参入すれば、知名度で成功しやすい」は本当か?】

FCを検討している人の中には、「知名度の高いFCチェーンの加盟店になったら、成功するに違いない」と考える人は大勢います。でも、それは本当なのでしょうか?

メルマガVol.39「2017年予測」の中でもお話した、「イノベーター理論」をご存じの方は多いでしょう。革新的なサービスが世の中に普及していくまでを正規分布曲線で表現したものです。

この理論はたいてい、ジェフリー・ムーア氏のキャズム理論と組み合わせて語られます。キャズム理論とは、新しいサービスが初期導入期から普及期に入るまでの間には、大きな溝(キャズム)があると説いた有名なマーケティング理論のことです。しかしそれは「商品の開発者側の目線から語られている」という点に注意すべきです。

商品開発者に対して、社会のニーズを捉え、それをユーザーの元に届ける役割を担う者をマーケターと言います。ある意味、ビジネスを行う人は、広い意味で捉えると、みなマーケターであると言うことができます。

フランチャイジー(加盟店)に限らず、代理店、販売員、アフィリエイトなどもみなマーケターです。マーケターにとって大事なのは、キャズムよりも「そのビジネスが今、正規分布曲線のどの位置にいるのか?」「そのビジネスの寿命はあとどれくらいありそうなのか?」ということです。

ですからFCを始めようと思う人が知っておくべき知識とは、

  1. 検討するサービスが初期段階にあればあるほど、その後の成長余地が大きい
  2. 初期段階にいる場合、サービスが普及期に入る前に淘汰される可能性がある

といったことになります。要は、マーケターはこれらを見抜ける目利きとなる必要があります。

多くの人が気づいていないことですが、どんなサービスも永久に成長し続けるということはありません。どのビジネスもいずれは衰退する運命にあります。ですから、あとはいかに本部が「サービス延命のための努力をしているか?」にブランドの寿命がかかっています。

つまり極端なことを言うと「そのサービスがメジャーであればあるほど、すでに利幅は少なくなっている可能性がある」ということが言えるワケです。

Next: FCマーケットを俯瞰することで見えてくる、成功経営への足がかり

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