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ブラックスワンには早すぎる。ナスダックも日経平均も今からが上昇本番だ=江守哲

先週末のハイテク株急落は恐るるに足らず

ということで、米国株については、これまで通り、楽観的なシナリオを大前提として相場を見ていくことにします。

もちろん、フェイスブック、アマゾン、アルファベット(グーグル)、アップルへの投資も継続です。

これらの株式のすごいところは、知らないうちに株価がどんどん上がってしまうことです。

フェイスブックを買い増したかったのですが、押し目が来ずに指値が入らないまま上がってしまいました(笑)。まぁ、保有株の評価益が増えるのでいいのですが。

9日の市場では、これらの銘柄が急落しましたので、「いよいよIT関連株の暴落が始まる」との煽り系の発言も聞かれます。

しかし、1日の下落で下げに転じるなどとわかるはずがありません。もしわかるのであれば、過去の実績も併せて示してほしいところです。

おそらく、そのような実績があるわけでもなく、ただ大きく下げたので「感覚で」言っているだけでしょう。そのような発言は無視してよいでしょう。

いつも言うことですが、大事なことは「再現性」です。再現性のない投資判断は意味がありません。これだけは譲れない部分です。

業績拡大からの株価上昇余地は依然大きい

先週も書きましたが、いまの我々の生活は、上記の企業のサービスがなければ成り立たない状況です。彼らが、少しでもサービスに課金すれば、それは莫大な利益につながります。ここまで見通しておくと、これらの企業の収益源はまだまだたくさんあるように思います。

つまり、業績拡大からの株価上昇余地があるということになります。株価が割高と判断するにはあまりに短絡的すぎるといえそうです。

また、先週はエヌビディアが急伸していました。この株式も相当上昇していますが、市場は将来性を買っているようです。

このような成長力のある企業への投資は、いずれ報われるでしょう。このような成長性の高い銘柄への投資は、日本に居てもできます。

日本の個別株も魅力的ですが、日本の証券会社は米国株への投資ができる体制を整えています。これらをぜひ利用することを考えましょう。

米国株は銘柄が多すぎて、なかなか見つけるのは難しいところがあります。

実際、私もフォローできていません。したがって、まずはS&P500などの指数から入り、徐々に個別株に投資するのが良いかもしれません。そうすれば、徐々に知っている銘柄が増えてくるでしょう。

日本で製品やサービスを提供している米国企業は数多くあります。ダウ平均構成銘柄などを見れば、ほとんどの会社を知っているはずです。

このように、米国企業の多くはグローバル展開をしています。それは日本企業の比ではありません。

ですので、このような多国籍企業が収益を上げようと思えば、米国はドル安政策にせざるを得ないのです。

これは、これまでも何度も解説してきたとおりです。このような発想が、株式投資だけでなく、為替相場の見通しを立てるうえでも必要なわけです。

ダウ平均のレンジ上限は22015ドル

FOMCを経過すれば、また新たな動きになりそうです。

今の時点で弱気になる理由がわかりません。もし、何かがあるとすれば、それこそ「ブラックスワン」は潜んでいたということになります。

可能性があるとすれば、自動車ローンの破たんでしょうか。しかし、それでも住宅ローンが破たんしたサブプライムローンショックと規模が違うでしょう。

米国景気は今年3月で93カ月の拡大となりました。6月で96カ月となり、過去3回の長期景気拡大の平均である95カ月を超えることになります。ITバブル時には120カ月の拡大でした。これに迫る拡大になれば、あと2年、つまり19年6月までの拡大になります。

まずは、ここまでの拡大の可能性を念頭に入れておきたいところです。

トランプ大統領の弾劾リスクなど、まだまだ不透明感があります。しかし、これらのリスクが、企業業績に影響するかを見極めれば、方針を変える必要がないことがわかります。これも繰り返し申し上げている通りです。<中略>

とにかく、FOMC声明が楽しみです。繰り返しますが、ダウ平均は6月の強気シナリオでみると、レンジ下限は20865ドルとなっています。この重要なサポートを維持して上げてきています。

レンジ上限は22015ドルです。22000ドルまでの上昇余地があると考えられます。大いに期待して見守りたいと思います。

【ダウ平均株価:2017年の想定レンジ】

強気シナリオ19310ドル~23185ドル(17年末22870ドル)/弱気シナリオ16050ドル~20195ドル(17年末17850ドル)

【ダウ平均株価:6月の想定レンジ】

強気シナリオ20865ドル~22015ドル/弱気シナリオ18650ドル~19905ドル

【S&P500:2017年の想定レンジ】

強気シナリオ2182~2660(17年末2627)/弱気シナリオ1823~2302ドル(17年末1987)

【S&P500:6月の想定レンジ】

強気シナリオ2362ドル~2494ドル/弱気シナリオ2113ドル~2257ドル

【ナスダック指数:2017年の想定レンジ】

強気シナリオ5228~6858(17年末6762)/弱気シナリオ3911~5748(17年末4301)

【ナスダック指数:6月の想定レンジ】

強気シナリオ5602~6098/弱気シナリオ4876~5379

Next: まだまだバブルではない日本株の「本当の相場」はこれから始まる

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