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今後1年でNYダウ21000ドルも。そのとき日経平均はどこまで上がるか?=伊藤智洋

「パワー・トレンド理論」で読み解く日経平均株価 値動きのポイント

一定の流れができたら、必ず目標値へ到達するという見方をしておく

日経平均株価は、寄り付きで上放れ、日中に小動きを繰り返しています。上がるのか、上値重いのか、わからない動き方になっています。このような場面こそ、10月23日号で紹介した5つの波のパターンを基準にするという見方が役に立ちます。

一定の流れが5つの波のパターンを形成する場合、3波目の上昇には、はっきりとした上値目標値があります。3波の終点は、2波の調整幅と同程度の値幅の4波の調整があらわれても、2波の終点までにつける期間の高値を抜けない(個人的な経験則での解釈です、エリオット波動論では1波の終点を割れない)地点になります。

したがって、3波の終点は、2波の調整幅に2波の終点までの期間でつけた高値を加えた地点以上でつけるという見方になります。

日経平均株価 日足

日経平均株価 日足

この図は、日経平均株価日足です。チャートでは、11月9日の安値16111円で2波が終了して、3波目の上げ局面へ入っていると見ることができます。前述した見方から3波の終点を計算すると、18835円以上が3波の終点となります。

ここまでわかったら、その後の展開は、次のように考えるようにします。6月24日以降の上昇が5つの波のパターンを形成し、来年まで継続する長い上昇局面であるなら、現在の上昇は、これまでの上昇のパターンを継続する格好で、小幅調整を繰り返しながら一気に18835円を大きく上回るはずです。

18835円を超える前に上値、下値を切り下げる弱気パターンをつける(小幅調整の範囲を超える反転がある)なら、その後は、「6月24日以降の上昇が一時的な動きで、来年まで継続する長い上昇の流れではなく、上値が限られる上げだった」「その反転がどんなに下げても、11月1日~9日までと同程度の調整にならず、再上昇を開始した後、それまで以上の上げ局面があらわれる」という見方のどちらかになります。

後者は、それまで、次の調整を11月1日~9日と同程度の値幅の下げだけを想定していたのが、もう1つ異なる小さ目の調整を経過して、さらに11月1~9日の調整を経過することになるので、上げ期間と上げ幅が長くなります。

ややこしいかもしれませんが、買いを入れている側の立場になって考えて見て下さい。

(大陽線をつけた)11月9日の上げを見て、上昇を確信して、10日の始値16562円で仕掛けたとします。その場合、その仕掛けは、19000円前後まで上げることを想定した買いになっているはずです。

想定の通りなら、一本調子に上昇して、19000円へ到達してやめるという判断になります。18835円を前に上値を抑えられたとしても、それは、想定以上の上昇局面へ入っているサインになるか、想定していた上昇があらわれないかのどちらかです。

前者なら、買値を下回ることなく、再上昇を開始するはずです。買値まで下げたら、シナリオが間違っていたという判断になります。上げ幅のすべてを失ってからの手じまいになりますが、買値付近で手じまいすれば、損にはなりません

いろいろ考えても、短期の値動きなどわかるわけがありません。前述したような考え方で、大きく勝つか、トントンで終わるか、潔く割り切った方が、いい結果につながります。

Next: 個別銘柄への投資で値幅を取るための重要ポイント

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