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衆院選公示も動意乏しく、国内株式市場の注目は内需の強弱に向かおう=馬渕治好

来たる花~今週(10/9~10/13)の世界経済・市場の動きについて

<日本株式市場は、内需系企業の収益に注目、世界市場全般には小安い展開へ>

(まとめ)
今週は、国内では衆議院選挙が公示され、おそらく報道の多くが選挙に割かれるでしょうが、国内株式市場がそれで動意づくとも見込みにくいです。日本株の投資家は、既に収益が好調な外需系企業より、内需系企業からのポジティブサプライズを待望していると考えられます。その点で、足元の6~8月決算の発表が注目されますが、明確な好転はまだ少し待つ必要があるように見込みます。

世界市場全般としては、米国株価がさらに一気に上伸するとは予想しがたく、全般的に一休み商状となると予想します。

(詳細)
今週は日本では、10/10(火)に衆議院選挙が公示され、本格的な選挙戦に入ります。報道の多くも選挙関連となるでしょう。ただ、新党希望の立ち上がり、民進党の実質解散、立憲民主党の創設などを経て、最終結果がどうなるかは、見通しにくいところです(自公が過半数を確保し、安倍政権継続とは予想していますが)。このため、選挙は、国内株価の買い材料とも売り材料ともなりにくいでしょう。

国内株式市場の注目は、内需の強弱に向かいそうです。というのは、企業業績面では輸出企業に収益予想の上方修正が目立ちますが、市場はそれは一旦織り込んだ感があり、一段と株価が上値を狙うには、むしろ内需系企業からポジティブサプライズが出て欲しい、という情勢になっていると見込まれるためです(週次メモ「時の花」もご購読の方は、10/2(月)付の当該メモの「今週の一枚」をご参照ください)。

マクロ経済面での内需関連の情報としては、10/10(火)に9月の景気ウォッチャー指数が発表されます。また同日には、日銀からさくらレポート(地域経済報告)が公表されます。

企業決算関連では、小売・外食といった内需系が多い2月本決算企業について、既に先週から、6~8月期の決算発表が行なわれています。発表社数は、今週増えるため、内需関連企業の収益動向が注目されるでしょう。全般には、一部企業の値上げが進み、その割に客数が落ちない、といったことも断片的に報じられており、内需企業の収益環境の好転が期待されるところです。ただ、本格的に内需系企業の収益が改善するとすれば、6~8月期より、もう少し先のように思われます。

世界市場全般には、米国株式市場に一旦利食い色が強まりつつあることや、米ドル円相場の頭が重いことなどから、今週こそ調整色が広がるものと見込んでいます。

Next: 世界経済・市場の注目点~米予算決議を受けて、今後の財政審議の展開は?

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