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「仕手株に強い」投資顧問と、あの投資系ツイッタラーの怪しい関係=山岡俊介

投資顧問業者が無闇に株式の買い煽りを行うのは法的に危険だ。そこでとある投資顧問は、ツイッターでダミーの一般投資家を使って煽らせている疑いがある。(『アクセスジャーナル・メルマガ版』)

※本記事は有料メルマガ『アクセスジャーナル・メルマガ版』2017年10月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:山岡俊介(やまおか しゅんすけ)
1959年生まれ、愛媛県出身。神奈川大学法学部卒。零細編集プロダクションに2年半在籍し、29歳で独立。91年『週刊大衆』の専属記者を務めながら『噂の真相』『財界展望』などを中心に記事執筆。主な著書に『誰も書かなかったアムウェイ』『アムウェイ商法を告発する』(以上、あっぷる出版社)、『銀バエ実録武富士盗聴事件』(創出版)、『福島第一原発潜入記 高濃度汚染現場と作業員の真実』(双葉社)など。

複数ツイッタラーを使って株価操作か。投資顧問の違法な買い煽り

1. 仕手株煽り有名ツイッタラーの実例

ツイッターでの株式煽りは「風説の流布」でもない限り、基本的には個人の自由だ。自分が保有している銘柄を「もっと上がる」と煽るのは、心情的にはわからないわけではない。

しかし、これを証券会社や投資顧問がやると買い煽りとなる。

今回、筆者が疑問視しているのはある投資顧問。投資顧問の名前でツイッターやテキストリームで煽ると違法性(金商法違反など)が問われ得るが、一般個人だと大目に見られる。そこで、その投資顧問は自社が煽りたい銘柄を、ダミー(あるいは連携して)の一般投資家にツイッターを使って煽らせていると思われるのだ。

例えば、その投資顧問が「新日本理化」を推奨したとしよう。それを有名ツイッタラー(ツイッターユーザー)が即、買い煽る、という動きだ。これを複数のツイッタラーが一斉にやると小型株は理由もなく買われる

また、投資顧問は「継続注記」の付いた銘柄を勧める場合は、その旨を説明しなければならない。しかし、実際はそもそも説明していないケースが大半とはいえ、これもダミーのツイッタラーを使えばクリアできる。

さて、いよいよ実例を紹介しよう。

これは先日、上場廃止・倒産した「郷鉄工所」株に関して。何しろ、債務超過で上場廃止期限(3月末)が迫る今年3月に入り(むろん「継続注記」)、あろうことか某投資顧問が推奨していた。同時に、もっと露骨に煽ったのがある有名ツイッタラーだった――

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2. 「SENER」と「和縁」。“ふっくん”こと布川敏和もか――両詐欺疑惑人脈の接点

本紙追及のように、ビットコインを商材にマルチ商法を組み合わせた「SENER」に関しては、まったくの詐欺話だった可能性が濃厚になって来ている。そして意外なところで、この人脈と、「和縁」(東京都港区。今年2月「D.BRIDGE」に社名変更して住所も函館市に移転)という別企業を舞台にした、別の投資詐欺疑惑案件の人脈とがリンクしていることがわかったので報じる。

同じような手法を使ってカネ集めをした結果、数多くの投資家から批判の声が上がっている両投資詐欺疑惑案件――「類は友を呼ぶ」の言葉もあるから、ある意味、当然かも知れない。

この両人脈がリンクしているのは、『エール』なるシニア向け季刊雑誌。もっとも、同誌は雑誌コードも取っておらず、書店では販売されていないからほとんどの方はご存じないだろう。

だが、本紙はこの雑誌を取り上げたことがある。

本紙では今年7月17日、初めて「SENER」の疑惑を報じた際、広告塔役を務めた柴田千成氏について触れているが、彼が登場していたのが同誌だったからだ。

その柴田氏、本紙の取材にこう答える。

「共通の知人を通じて、辻洋一なる人が接触して来たんです。塩月とも名乗っていました。私が『エール』にSENERのことを売り込んだのではありません。向こうから、ビットコインのことで話してくれと要請があったんです」

そのくせ、柴田氏は50万円ほどの広告費を請求されたそうだ。

この辻氏なる人物こそ、「和縁」(東京都港区。旧名「黄龍」「和ごころ和円」という別会社の代表も務める)という会社の代表で、同社株券を買わせるなどの投資手法で詐欺疑惑が出ている人物なのだが、何と前掲『エール』の奥付を見ると、辻氏が副編集長となっているではないか(また、総販売元は辻氏が代表の別会社「和ごころ和円」)。

さらに同誌の裏表紙には「和縁」の広告が載っているが、それは高野山の永代供養を謳ったもので、別件の高野山永代供養ビジネスにつき取材したことがある本紙としては、これまた詐欺疑惑の臭いがプンプンすると言わざるを得ない。

ちなみに、この辻氏、柴田氏も指摘するように「塩月」、さらに「西本」と姓を2度も替えている――

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