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【展望】「買いの主体がGPIFに移行したか」東京株式市場のポイント(1/29)=國澤晃

今週の注目イベントの見通し

今週のイベントとしては個別企業の決算が引き続きありますが、全体的なものとしてはまず31日(火)に日銀金融政策決定会合があります。昨年はマイナス金利導入となった1月末の会合ですが、今回は何も無いと見られていますし、私も何も無いと思いますから重要度は低いです。

ただ今回は金利政策や日銀ETF買い入れに対しての出口論に繋がるような黒田総裁のコメントが出てくるかも知れない、という部分に焦点が集まっています。特に先日は短期債の買い入れオペをやらなかったことで、金利面での発言が注目されています。一応、まだ日米首脳会談も行われていませんから、アメリカからの外圧による姿勢の変化は現段階では出ないでしょう。

2月に入ると1日(月)にFOMCがありますが、こちらも基本は需要度合いが低いです。それでも今年何回利上げをするつもりなのか、という方向性を探る面で注目はされるイベントです。

実はそれらより2日(火)のイギリス中央銀行の政策金利発表の方が注目されているかも知れません。週末にはトランプ大統領とメイ首相が仲良く手を繋いでいる姿も報じられましたが、この米英首脳会談を受けて何らか方向性が決まったのかどうか。そのヒントが出てくるかも知れません。

しかしこうして考えると、Brexitといいトランプ大統領選出といい、アメリカとイギリスは歴史的な国民性を背景としてか未だ結び付きが強いんですね。

そして週末には雇用統計があります。トランプ大統領になってから初めての雇用統計ということですが、当然まだ色彩としてはオバマ大統領時代の成果である面が強いです。

ただトランプ大統領が最上段に掲げるアメリカ人の雇用を増やすという公約にとって、最も重要な指標がこの雇用統計になってきます。ですから、これからも場合によっては数字を操作してでも増やしにかかってくるのではないか、という気もします。

そもそもアメリカの現時点での就業者数は1.5億人を越えており、失業率4.7%で完全雇用に近い状態。失業者数は750万人程度ですから、トランプ大統領がどんなに「2,500万人の雇用を作る」と言っても、物理的に不可能です。

他方、移民を排斥するというのですから、益々実現は不可能と言えるでしょう。まあ、就任演説時の観衆数のように「実際には2500万人達成したけれど、マスコミ(労働統計局)が250万人って言うんだ」と言い張るんだと思いますが。

確かに高齢者や女性の活用といった日本的な手法で労働力を増やすことは可能ですが、自発的失業者だっているわけですから、実現確度は極めて低いです。

リーマンショック直後のような大不況時代の公約ならわかるのですが、既に世界中の富を集めてアメリカ株も揃って最高値更新中の好景気の中、更にアクセルを踏むというのはスピード違反。崖が目の前に迫っているのをわかっていない認知症のドライバーと言えるでしょう。

Next: 賃金と物価が上がるだけではダメ。停滞しつつあるアメリカ社会

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