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政府も後押し!本気で儲けに行く「サラリーマンの副業」入門以前=俣野成敏

「自分の事業を持つ」ことの意味

今回は、主にサラリーマンの方が掛け持ち型の副業を始める際に必要な情報をお届けしています。ですから、基本的には「すでに副業が決まっている人」を対象にお話していますが、そもそも「副業の選び方がわからない」などの疑問をお持ちの方も多いと思います。それに関しては、後日また改めてメイントピックスのひとつとして取り上げたいと考えています。

ではここで少し、事業が持つ本質的な面について触れてみたいと思います。

【「事業を持つ」とは「自分」で勝負すること】

たとえ副業であっても、「自分の事業を持つ」ということは「自分の名前で勝負する」ということです。それは、今まで「○○株式会社の××です」と名乗っているのが当たり前だった状態から、会社の名前が消えることを意味します。実際にやってみると、自分がそれまでいかに「会社に守られていたか」ということが、ご実感いただけると思います。

「自分のことをまったく知らない」という相手に対して、「△△をやっている××という者です」と名乗り、相手に「この人に仕事をお願いしたい」と思ってもらうためには、自分のことを信用してもらわなくてはなりません。ですから最低限、プライベートを公開する覚悟が必要になります。

人は、連絡先のわからない相手にお金を払うことはできませんから、そうなると商品自体を買いません。よって、少なくとも住所、電話番号、メールアドレス等を知らせる必要があります。

万一、自分の住所を公開するのがイヤだということであれば、現在はバーチャルオフィスなども用意されています。時々、会社の住所代わりに実家の住所や、住んでいない持ち家などを住所として使用する人がいますが、それだと会社宛ての大事な書類が届かない可能性がありますので、あまりオススメはしません。

メールアドレスはGメールでも構いません。ただ、見知らぬ相手とやり取りをする場合は、独自ドメインを取得した方が、相手に安心感を与えられるでしょう。

なお、余談になりますが、もし、副業などで他の収入を得ようとした時に、「経営と税金の仕組みがどうなっているのかを理解したい」ということであれば、国税庁のHPの中に確定申告作成ツールが用意されていますから、一度登録してみるのもいいと思います。これを利用すれば、最新の税法で計算でき、入力したものをプリントアウトすれば、それで確定申告することも可能です。保存しなければデータも残りませんし、これ以外のツールもたくさんあります。

【代行にも「マネジメント」が必要】

たいてい、起業時は自分ひとりしかいないものです。そこで、多くの起業家はすべてを自分ひとりでこなそうとして、孤軍奮闘することになります。しかし、「事務を本業にしよう」という方以外は、基本的に事務のプロになる必要はありません。独立した人に必要なのは、広げることではなく「狭めること」です。

事業を立ち上げる際の基本とは、「一番評価されていることで独立する」「自分のできることしかやらない」というのが鉄則です。その際、自分の得意分野を絞れば絞るほど独立しやすくなります。

たとえば、あなたが現在、経理部で働いているのであれば、「経理を外注で受けます」ではなく、その中でも「資金調達の仕事を専門にやります」とか「決算書をつくって事業改善提案ができます」といったように、「ここなら誰にも負けない」というポイントを研ぎ澄ませることです。

そうやって、自分の得意分野を絞った結果、事務処理などの自分の手に余ってしまった作業はどうすればいいのかというと、「他人にお願いする」ことです。そうしなければ、時間がいくらあっても足りなくなってしまうでしょう。他人に支払う費用を惜しむべきなのか、それとも自ら手を動かす時間と労力を惜しむべきなのかは、自分の時間単価を考えてみればわかります。

幸い、現在は腕のいい外注先が非常に充実している時代です。方向性としては、「自分の本業以外はすべて他人に任せる」くらいのつもりでいるのが正しい考え方と言えるのではないでしょうか。

代行をお願いする際の注意点とは、依頼をしたとしても「自分の仕事の一部であることには変わりがない」ということです。中には「お金を払っているんだから、きちんとやってくれるはず」と放置してしまう人がいますが、必ずしも相手が自分の思った通りにやってくれるとは限りません。つまり、代行をお願いするにしても、そこにはマネジメントが必要です。

たとえば、税理士を雇うにしても、ただ単に「決算書をつくってさえくれればいい」となれば、1円でも安い方がいいでしょう。価格のことしか頭にないのであれば、人はどうしても「安かろう悪かろう」に流れてしまいます。

そうではなくて、「きちんと税金対策をしたい」ということであれば、それができる税理士を雇い、さらに欲しい結果を得るためには、雇った後もしっかり仕事をしてもらうように働きかけなければいけません。これが「代行を依頼した後もマネジメントが必要」の意味するところです。

Next: 副業と本業と両立させるための2つのポイント/失敗を恐れるな

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