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トランプ大統領にスルーされ続ける韓国、首脳会談は夢のまた夢?

日米首脳会談が2月10日に決まるなど、日本は着実に新しい米国との外交に動き出している。韓国はどうか。朴槿恵大統領が弾劾中であり、リッパート駐韓大使の後任も未定だ。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)

※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2017年2月5日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

完全に出遅れた韓国、トランプ政権との外交でいまだ成果なし

日米首脳会談が決定

今回は1月20日に正式就任した米国のトランプ大統領に関連した動きについて解説する。トランプ大統領はオバマケア見直し、TPP廃止、メキシコ国境への壁建設、不法移民の入国拒否といった大統領選挙中に述べた公約を次々と実行に移している。

私もまさか全部やってくるとは思いもしなかったが、今の米国メディアではトランプ大統領の真価は読めないだろう。何しろ、メディアが総出でトランプ大統領の当選阻止に動いていた。特にCNNはひどくて、トランプ大統領が名指しでCNNの取材は受けないというぐらいだ。

トランプ大統領の政策が今後の世界経済にどう影響するのか、その判断は難しい。米国がグローバル化してきた中で、「保護貿易主義」は今までと反対の動きであるためだ。もっともトランプ大統領の手腕が試されるのは、まだまだ先である。経済政策を実行しても、その影響が出るのは市場であって、実際に影響が出てくるのにはタイムラグが生じる。

トランプ大統領が米国国民にとって良い大統領かを判断するには、1年以上はかかるということだ。なので、私は気長に待つことにしている。どうせメディアはトランプおろしを必死に工作しているだろうし、そのようなメディアの悪質な記事は支持率を落とそうとしているだけなのは目に見えている。

さて、トランプ大統領と日本の安倍総理の首脳会談は2月10日となった。麻生財務大臣岸田外務大臣世耕経産大臣も同席するようだ。このように日本は着実に新しい米国との外交に動き出しているわけだが、韓国はどうなのだろうか

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韓国とトランプ政権は未だに動きなし

まず、朴槿恵大統領が弾劾中なので、首脳会談の日程が決まるはずもない。新しい大統領が選ばれる選挙も、数ヶ月は行われないだろう。さらにリッパート駐韓大使の後任も決まっていない。完全にスルーされている状況である。この一週間で何か動きはあるだろうと思っていたのだが、全くないので驚いた。ただ、ひとつ面白い動きがあるので紹介したい。

台湾に再び米軍基地を設置

1月17日のウォールストリート・ジャーナル紙で、トランプ政権での国務副長官起用が取り沙汰されるジョン・ボルトン元米国連大使による「台湾に再び米軍基地を設置して沖縄の戦力の一部を移すべき」という論文が紹介された。

これについては、もし台湾に米軍基地ができれば、沖縄の米軍基地問題も解決するのではないだろうか。地政学的にも中国と北朝鮮を牽制できる。中国は嫌がるだろうが、わりとこの論文はアリだと思う。直接韓国には関係ないのだが、気になる内容だったので紹介した。

※追記(ここからは2月4日に更新)

昨日(2月3日)の重要な動きについてまとめておく。アメリカのマティス国防長官が訪韓して、韓国の韓民求(ハン・ミング)国防相と会談した。そして、THAAD配備の時期を年内に合意したことについて、中国より先にロシアが批判した。同日、アレクサンドル・チモニン在韓ロシア大使が「米国の韓国での高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)配備後、ロシアは自国の安全保障のために対応措置を取らなければならない」という立場を示した。

さらにマティス国防長官は、韓国で会談した後にすぐに日本へ来て、「尖閣諸島が日米安全保障条約の適正対象だ」と述べた。この言動に対し、中国がすぐさま3日の夜に「米側は釣魚島の主権問題で誤った発言を停止し、問題をさらに複雑化させたり、地域情勢に不安定要素をもたらしたりすることのないようにすべきだ」と反発する談話を発表している。このように東亜の情勢は緊迫化している。

また、トランプ政権の幹部が、米中戦争などが起こる確率を「70%以上」と著書に記していたという記事が2chでわりと注目されている。これがすべて3日の出来事だ。

加えて、マティス国防長官は北朝鮮に対しても、北朝鮮による核・ミサイル攻撃を「必ず撃退する」「圧倒的な対応を取る」と宣言している。ちなみに、韓国が気になっていた在韓米軍の駐留費の問題については言及していない。おまけに、新しい米韓大使の話もない。

それと、THAAD配備を年内合意に決定した韓国に対して、中国が何も言及していないことを注記しておく。これはかなり不気味だ。すぐさま反発する談話を発表すると思っていたが、何もしない。既にTHAAD配備の先送りを次期大統領候補と約束でもしているのかと、勘ぐりたくなる。

Next: なぜサムスン電子の株価が「爆上げ」しているのか? 最近の韓国市場動向

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