記事提供:『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017年3月1日号より
※本記事の太字はMONEY VOICE編集部によるものです
『三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017/3/1より
売国と亡国のサンバ、またはリベラルの移民反対論
『右の売国、左の亡国 2020年、日本は世界の中心で消滅する』
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さて。
「現在の日本では、保守と左翼・リベラルの双方が、表面的にこそ対立しているようでいながら
実際には手を取り合って〈日本否定の翼賛体制〉をつくりあげつつある」
というのが
『右の売国、左の亡国』の大きなテーマ。
これを裏付けるように、左右の奇妙な融合ぶりはますます際立ってきています。
まず先週の記事で紹介した稲田防相のWW(ワンダーウーマン/訳分からない)答弁について、
こんなツイートを見かけました。
いわく。
南スーダンPKO日報に「戦闘」と記してあるが、
稲田氏は「憲法9条があるので戦闘行為ではなく衝突だった」と呆れる答弁。
今朝(注:2月15日)の朝日はそれを擁護する記事が。
「苦しい答弁の背景には憲法9条下で自衛隊の海外活動を広げることのむつかしさがある」と。
いつから朝日は安倍政権弁護新聞になったのだ。
プロフィールによればツイート主は、大学を定年退職した生命倫理、ホロコースト研究者とのことです。
私は当該の記事を直接見ていませんが、ツイートの内容が正確だとすれば
これは朝日が安倍政権弁護新聞になったのではなく、
安倍政権が朝日新聞弁護内閣になったと解すべきでしょう。
なにせ防相のWW答弁は、
〈平和憲法が守られてさえいれば、現実認識はどんなにお花畑でもいい〉
と構える点において、護憲派の左翼・リベラルの発想と瓜二つなのです。
朝日が共鳴するのも当たり前ではありませんか。
考えてもみて下さい。
〈現憲法なんかどうだっていい!〉
と、本当に思っていたら、
あんなしょうもない答弁をするはずがないのです。
d(^_^)\(^O^)/稲田さん、あなた本当は護憲派でしょ\(^O^)/(^_^)b
逆に朝日新聞にしたって
「憲法9条は金科玉条なのだから、PKOなど即、中止だ! 南スーダンの人々がどうなろうと知ったことか!」
とは、さすがに書けるはずがない。
日本国憲法の前文には
「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない(ことを信ずる)」
と明記されているのです。
となれば
「苦しい答弁の背景には憲法9条下で自衛隊の海外活動を広げることのむつかしさがある」
と言うしかないじゃないですか。
してみると、これに腹を立てている「生命倫理・ホロコースト研究者」さんは安倍政権を嫌う一方、
憲法前文についても、日本(人)を余計な危険にさらすものとして否定したがっているのでしょう。
安倍政権が喜ぶと思いますよ!
9条を変える度胸があるかどうかはともかく、とりあえず改憲推進を謳っていますから。
d(^_^)\(^O^)/研究者さん、あなた本当は改憲派でしょ\(^O^)/(^_^)b
だ・か・ら
『右の売国、左の亡国』と言うのですが、
さらに面白い事例があります。
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