Twitterのハッシュタグ「#くいもんみんな小さくなってませんか日本」が流行っています。確かに食品の容量が減っており、これが日本経済に悪循環をもたらしています。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
見せかけのお値段据え置きが「賃金据え置き」をもたらしている
コンビニのおにぎりが小さくなった
私はコンビニで「おにぎり」をほとんど買いません。冷凍保存してあるお米を解凍して握ればすぐにできてしまう料理に、お金を支払うのがもったいないと感じるからです。
なのであまり気付いていなかったのですが、コンビニのおにぎりが小さくなっていること、それだけでなく、ウィンナーの本数が少なくなったなど、価格は据え置きで食品が小さくなっているようです。
ツイッターのハッシュタグでも、下記のタグが流行っているとか…。
「#くいもんみんな小さくなってませんか日本」
私が小さくなったと感じたのは、長かった円高から円安になった2013年頃から。原材料はほとんど輸入なので、円安になると生産コストが上がってしまうからです。
またメディアの報道などを見ると、値段を上げることに小売店からの圧力が高く「生産コストを下げるために内容量を小さくするしかない」というコメントを目にします。
これではいつまでも賃金は上がらない
値段を上げると売れなくなるので、気付かない程度に容量を小さくする。株価が上がっても給料が上がらないからですね。
通常の経済でしたら、「企業業績アップ→賃金増加→物価の上昇→企業業績アップ」となりますが、「企業業績アップ→賃金据え置き→物価の抑制」となっていて、「賃金据え置き→価格据え置き」なのです。ただし、容量単位では値上げになっています。
内容量を少し減らしても、購入量が倍になるほど売れないので、物価も上がりません。容量が少ないので購入頻度が少し上がるとは思いますが、そのことで企業業績がずっとアップするのか疑問です。
そのため企業は、先行きの不安から会社内部に資金を貯めているのです。従業員の賃金をアップすることによって会社が倒産してしまっては、社員が路頭に迷ってしまうことになってしまいます。
こうして、いつまでも賃金は上がらないのです。
賃金がアップしないのでしたら、今の株高に乗って、金融資産を増やすことで家計の目減りを補うことができます。賃金が上がらないと嘆くより、いま自分にできることに一歩踏み出してください。
『教育貧困にならないために』(2018年1月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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