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来週は新たに5銘柄が新規上場予定!今週の市場振り返りと来週の展望

今週の株式相場は、週央安となった先週の流れから、月曜日は売り先行から買い直される展開。ただ、火曜日に売り直されると、水曜日、木曜日と軟化し、金曜日に見直しが進んだものの、概ね週を通して軟調展開を余儀なくされています。

日経平均株価は、先週末の2万407.08円から、月曜日に2万400円台割れ。火曜日も2万300円台割れ、水曜日も2万200円台を割り込む場面もあり、木曜日には大台2万円を割り込んで引けたあと、金曜日には2万100円台まで持ち直したものの、先週より水準を切り下げてきました。

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日経平均株価チャート 2015年6月19日終値(クリックすると拡大します)

 

月曜日には、ギリシャ問題を中心とする外部要因軟化で売りが先行したものの、先週同様に押し目買いで下げ渋る動き。ただ、先週のSQ算出日取引では、原資産の日経平均株価が日中推移でSQ値2万473.83円を上回れず、通称「幻のSQ値」に。終値は19.29円安の2万387.79円と水準を切り下げる形に。16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、18、19日には日銀の金融政策決定会合が開かれることもあり、出来高も20億株を下回るなどボリューム不足の感も否めず、金融政策イベントが揃う今週に対しての上値の重さが感じられました。

また、火曜日にはギリシャの債務不履行懸念から欧州株が大幅安となり、米国市場ではNYダウが100ドルを超える下落となり、米国株安、イベント警戒の流れとともに軟調に推移。日経平均株価は前日比129.85円安の2万257.94円と続落。中核銘柄にポジション調整が見られたほか、日経平均株価の5日移動平均線(6月16日:2万296.43円)、25日移動平均線(2万266.32円)を割り込んで引けました。

水曜日は米国株反発で見直し買いが先行したものの、イベント警戒のポジション調整で売り直され、寄り付き直後につけた2万323.08円を高値に、その後は下げ幅を広げる展開。後場には2万126円まで下げ幅を拡大し、大引けでインデックス買いと見られる買いにより下げ幅を縮めましたが、プラス圏を回復するには至らず、前日比38.67円安の2万219.27円と日経平均株価は3日続落。米国金融政策睨みの展開となりました。

米国金融政策では、年内利上げ実施姿勢を維持したものの、緩和的な金融政策を維持する姿勢が示され、早期利上げ観測後退につながり、利上げペースも緩やかとなる見通しが強まったことで米国株が底堅く推移するも、金利引き上げのペースが緩やかになるとの見通しからドルが急落。1ドル123円台前半まで円が上昇。木曜日の東京株式市場は、ギリシャ債務協議への警戒感などから為替市場で円相場が1ドル122円台の円高に振れて推移すると、これを嫌気した大型株を中心とした売りで、電力ガスを除く32業種が下落する全面安の展開に。日経平均株価は4日続落の228.45円安の1万9990.82円とほぼ1ヵ月ぶりに2万円台の大台を割り込んで引けました。チャート上でも日経平均株価は5日移動平均線と25日移動平均線のミニデッドクロスを形勢し、25日ボリンジャーバンドマイナス1σを下抜けました。

18日の米国市場では、FRBが利上げに慎重な姿勢でのぞむ方針を示したことが引き続き好感され、ダウ、NASDAQともに上昇。NASDAQは史上最高値を更新しており、米国株高に円買い一服の見られた金曜日には見直し買いが主導。日銀金融政策決定会合の政策結果も現状維持となり、イベント通過も支援材料に。日経平均株価は5日ぶり反発、19日金曜日の日経平均株価終値は前日比183.42円高の2万174.24円で取引を終えています。見直し買いが進んだものの、節目2万200円や5日移動平均線(2万206.01円)奪回には至りませんでした。

米国に次いで注目された国内金融政策は現状維持。先週には要人発言で揺れていたこともあり、やや警戒先行の流れとなっていましたが、引け後の総裁会見も含め、ひとまずはイベント通過がリスク回避の巻き戻しにつながる格好か。

ただ、物色意欲に関しては、前述したように見直し買いの域。株価指数のチャートでも上値切り下げが確認されていますし、デッドクロス形成の5日移動平均線にも乗り直せず。週明けは5日移動平均線奪回から上値を目指せるかどうかがポイントとなるでしょう。

また、個別株では新規上場銘柄(IPO)などの短期物色を挙げていましたが、今週上場した4銘柄すべて、上場日や翌営業日に短期資金が集中する場面が見られました。来週も5銘柄が新規上場予定。今週に続いて短期資金循環が見込まれそうですが、東証1部から札幌アンビシャスまで所属市場は幅広く、業態判断や成長性の見極めも問われるところでしょう。

また、国会会期末が近づき、会期延長なども視野に入ってくるなかで、マイナンバーや成長戦略などの政策的な思惑に絡んだテーマ株への物色もありそうです。イベント睨みで神経質な反応を繰り返す日々の株価指数の動きにとらわれず、中長期視点で丹念に銘柄選別を進めていけば、活躍銘柄を捉えることもできるのではないでしょうか。先週発売の会社四季報などを参考にして、資産株候補の成長株を見極めていきましょう。

プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』(2015年6月19日号)より一部抜粋

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