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没落する日本経済にジム・ロジャーズが警告「被害者になる若者は世界に逃げろ」=俣野成敏

欧州でも少子高齢化が問題化している

その一方で、実はEUでも旧加盟国を中心に広がる少子高齢化という、日本とまったく同じ現象が進行しています。

結局のところ、欧州も移民なしには社会が成り立たなくなっているのです。欧州では、2009年にアメリカのグリーンカードを真似てブルーカード制度が導入されています。これは高度専門技術者を優先的に受け入れる移民制度です。現在、欧州では国境管理の共通化や、移民の管理と受け入れ態勢の検討など、試行錯誤が続いています。

日本もいずれ、移民問題が他人ごとではなくなる時期がやってきます。シンガポールという成功事例はあるものの、当国は極端に小さく管理しやすい、ということはあるでしょう。

先ほどお話した通り、日本とシンガポールの間には「外需国/内需国」という違いもあります。参考にするなら、同じ内需国であるイギリスのほうがいいかもしれません。EUを離脱したイギリスは、EUという足かせがなくなったことで、今後も経済成長をすると予想されています。

2. 大富豪から“日本の未来に対する提言”

ロジャーズ氏が日本に向けて発しているメッセージは、「これが問題を解消できる処方箋である」というよりは、「警鐘を鳴らしてエールを送っている」と捉えたほうがいいような気がします。続いて、氏が日本の若者について言及している言葉を取り上げます。まさに、氏から日本の未来に向けてのメッセージです。

日本の若者はますます貧乏になる

過去50年間、日本人は勤勉に働いて繁栄を築き、世界第2位の経済大国の地位に上り詰めた。が、今後50年間、同じような成功を享受できるとは思えません。特に少子化は大問題です。有効な手も打たず、移民も受け入れなければ、人口が減って国民の生活水準は下がる。そして負債だけが膨らんで、若者がそれを払い続けなくてはいけないのです。

出典:『世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60』(プレジデント社)

総務省の資料によると、高度成長期の1970年の日本の人口は1億467万人でしたが、若年人口は2517万人(全体の24%)、生産年齢人口が7211万人(同68.9%)いて、高齢者は739万人(同7.1%)に過ぎませんでした。今よりも人口は少なかったものの、ちょうど団塊世代がお金を使う時期に当たっていました。日本国内で「稼いで→使う」というサイクルが回っていたわけです。

ところが、2050年になると人口が1億人を割り(9515万人)、高齢者が占める割合はほぼ4割になるものと予想されています。目下、将来に希望が持てない現役世代が、「団塊世代の時のように消費をするか?」というと難しいでしょう。

結局、人口が減っていくということは、お金を使う人が減っていく、ということを意味します。今の日本は人口が減っている上に、お金を持っている人も少なくなっていることが、経済へのダブルパンチとなっているのです。

Next: 昇進できずに終わる多くの中間層。中小企業が抱える問題も

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