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ブロックチェーン旋風で、銀行が消える? 技術革新がもたらす未来(上)=俣野成敏

【技術革新によって銀行は消えるのか?】

俣野:仮想通貨が普及すると、どのような世の中になるのでしょうか?

坪井:仮想通貨が、というよりも、本当に世の中を変える力を持っているのは、ブロックチェーンです。すごいのはお金ではなくて、改ざんできない仕組みにあります。もともと、コンピューターの情報はいくらでも書き換えができますし、コピーだってし放題です。だからこれまでは、改ざんしていないことを人為的に証明するしかありませんでした。銀行などがその主たる例です。

現在に至るまで、見知らぬ人同士が取引するためには、常に第三者機関を必要としてきました。間に誰かが入ることによって、その人(機関)が取引の正当性を保証してきたのです。中でも現金の管理は大変で、間違いがあってはいけないし、ニセモノを受け取ってもいけません。今までは、そうした管理を引き受けてきたのが銀行でした。

そもそも、銀行とは「お金をなくさない」「間違えない」「顧客から預かったお金をしっかり守る」ということが主要業務です。銀行では、多くの行員が何重にもチェックすることによって、今日に至る信頼を獲得してきました。このため、銀行は設備費や人件費などがかかり、高コスト体質でした。

しかし今、仮想通貨が登場したことによって、彼らは自分たちの存在意義を問われる事態に陥っています。

銀行はすでに時代遅れか

技術革新によって、現金管理の手間が大幅に減るだけではありません。資金の貸し出し業務においても、現在、銀行は遅れをとっています。

一例を挙げると、「スクエア」というアメリカの会社は、ツイッターの創業者、ジャック・ドーシー氏がつくったクレジットカード決済システムの会社です。この会社は、クレカの決済業務を主軸に、派生業務として、スモールビジネスに対する融資業務も行っています。

スクエアにしてみれば、決済情報を通じて「この店は1日にこれくらいの売り上げがあって、月にこれだけの利益が出ている」ということを把握していますから、事業の状態によって「ビジネス上、この会社が次に欲しいものとは何か」というのが、ある程度は予想できます(予想は人工知能がしているのですが)。クレカの使用履歴から売り上げや利益を予測し、その会社の潜在能力を推し量る――つまり、潜在需要と会社の査定を同時に測定できるようにしたのです。

ビジネスが生き残っていくには資金が不可欠ですが、これまで資金の貸し手である銀行は、リスクの大きい小規模事業者に対しては、融資をしたがりませんでした

しかしスクエアのシステムは、向こうから頼まれもしないのに「あなたの会社には、◯◯ドルまで貸し出しが可能です」と提案することができます。その上、返却は日々の売り上げの中から相殺する仕組みになっています。「査定ー貸し出しー返済」のプロセスが自動化されたのです。

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