限度の中で、いかに最大限に株式を増やせるのか?
超富裕層たちは、私たちの想像を絶するほどの株式を保有しているのだが、彼らがそれだけの株式を保有しているのは、一般的には自分で創業した企業が優良企業多国籍企業になったからである。
だから優良な多国籍企業をゼロから作り上げる才覚がある人間が、超富裕層になれるということになる。もし事業家としての才覚がないか、事業の運営に関心がないのであれば「終わり」なのか。
そんなことはない。なぜなら、普通株式は「株式市場でいつでも買える」からである。株式市場で大量に買えばいい。
もちろん、株式は無料で大量に買えるわけではないので自ずと限度がある。しかし、その限度の中で、いかに最大限に株式を増やせるのかが重要なのだ。
そうすれば、実質投資利回り7%の資本主義の魔術が自分の資産の中で働くようになっていく。
現金に固執する貧困層、現金から離れる富裕層
貧困層であればあるほど、現金にこだわる。
現金があれば、売っているものは何でも買える。誰でも現金のパワーは子どもの頃から知っているので、そのパワーから離れられない。株式を保有しても最後に現金に戻すことを考える。人々はそれほど現金至上主義である。
しかし、富裕層は逆だ。富裕層であればあるほど現金から離れる。
現金は何も生み出さないし、インフレで目減りするし、その上あれば無意識に使ってしまう性質があることを知っているからだ。現金は「資産を減らす」のである。だから、現金から離れて不動産や株式に向かって現金の保有率を極限まで下げる。
現金の呪縛から逃れられるかどうか。現金に対する執着から株式保有の優位性に頭を転換できるかどうか。それが大きな分かれ道になる。
親の遺産が転がり込んだとか、宝くじに当たったとか、保険金が入ったとか、まれに大きな金が転がり込んでくる人もいる。しかし、現金至上主義のまま多額の現金を手に入れると、往々にして使い果たすのは、やはり現金の呪縛にかかっていて「使わずにおられない」からでもある。
資本主義の中で「資産を増やす」という行為に向かうのは、まずは自分が現金の呪縛にかかっていないかどうか、心の中をのぞき込む必要がある。