世界中2,000万人のオタクのための「仮想国家」を作るというビジョン
シバタ: それで、最近新しいブロックチェーンのサービスを出されて。オタクコイン(Otaku Coin)っていう名前ですよね。これは、どんなことを狙って始められているのか簡単にお話いただいてもいいですか。
安宅: 簡単にいうと、オタク国家内で使われるコミュニティ通貨を作りたいと思ってやっています。最初に起案したのは、トーキョー・オタク・モード(Tokyo Otaku Mode)なんですけど、オタクコインというのは、ファンや業界やコミュニティのための通貨にしていきたいので、いろんなパートナーさんや会社さんに入ってきてもらっています。
こんな感じのパートナーさんです。たとえば、博報堂さんや、楽天コレクションさんとかですね。アニメ!アニメ!さんは、この業界では、一番権威があるニュースメディアです。それらの1社として、トーキョー・オタク・モード(Tokyo Otaku Mode)がいるっていう位置づけです。
ちょっと大きな話になりますけど、人間って今までは、フィジカルな体という存在があるから、国境は地域に縛られていたと思うんですけど、インターネットの時代って、全部クラウド上でつながるとしたら、そもそも「国境」の分け方が趣味嗜好で分かれてもいいんじゃないって。
日本って高齢化社会じゃないですか。なので、税金を日本政府が集めてどう使うかっていうと、どちらかというと、福祉とか介護とかそっち方面にお金を使うと思うんですけど、それがアニメ、漫画、ゲーム好きがたくさん集まる国家だとしたら、次の楽しい作品づくりに使ってほしいだったりとか、今クリエイターさんがもし低賃金とかで困っているなら、税金でそういうところをサポートしたほうがいいよねとなると思うんです。
価値観が同じ人たちで国家を作るというイメージです。価値観ごとに、クラウド上の国家ができて、そのオタク国家に流通する通貨を作れたらいいなっていう、わりと無謀で壮大な計画を立てています。
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