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危なすぎるZOZOのブランドマネジメント、前澤社長の発言が最大の経営リスクに=今市太郎

ツイッター発言が及ぼすZOZOへのネガティブブランディング

前澤社長は自ら積極的に自分の年収をツイッター上などでも開示していますが、2016年度で77億、17年度34億、18年度が70億円の予定だそうで、通常の上場企業の経営者と考えてもかなり高額な報酬を得ていることがわかります。

しかしその中身は、ほとんどが保有する自社株の配当売却益で、ZOZOの役員報酬は7名の役員で2.3億円ですから多くみても1億程度。したがって前澤氏の年収は、1,800万株強の保有株次第の状況であるといえます。

短期間で起業から会社を成長軌道に乗せてIPOに成功した経営者は、保有持ち株から驚くほどの資産を手にすることになり、自他ともに認める特別な才能の持ち主ということになります。

しかし、IPO以降はまさに本業の部分でいかにして成長を継続させるかが大きな課題になり、企業として取引先や顧客、資本を支えるステークホルダーとの関係をいかに維持し拡大させていくかが、とても重要な要件となるのは言うまでもありません。

この前澤氏の女優と付き合うとか宇宙旅行にいくといった話題のなり方は、ある種イーロンマスク的な浮世離れ感があり、その極めつけに1億円ばら撒きが行われたように見えて仕方がない状況です。

当のイーロンマスクはテスラの非上場をネットで口にして、結局は経営を追われることとなっています。たかがツイッターといえども、企業経営やブランディングを一瞬にして崩壊させかねない爆発的な負の力を持っている点には、かなり注意しなくてはならないことを改めて感じさせられる次第です。

SNS上の問題発言は取り返しがつかない

前澤社長は2月7日、本業に集中するためにツイッターをお休みすると宣言しています。

1億円ばら撒き以降も、販売されている服の原価が相当に安いことを明らかにし、ブランド服の価値が本来ははるかに低いなどと言わなくていいことをつぶやいたおかげで、顧客や株主、取引先から猛烈な反感を食らいはじめており、ZOZOと取引を中止するメーカーの話題がひっきりなしにネットの報道に登場するようになっています。

またこの会社には。もうひとり大きなリスクが存在します。ご存知の田端伸太郎氏で、同社の広報責任者を名乗っていますが、とにかくその発言はことごとく炎上を誘うものであり、実際にこの御仁の問題発言でZOZOの会員が減少するというかなり深刻な問題が発生しているようです。

Next: 前途多難のZOZOは、この先も成長を続けられるのか?

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