送金をスムーズに体験させるのが目的
送金はLINEの基本機能である。それを使って、新しい体験をさせるために300億円を使い切ったということだ。
ある意味では、このキャンペーンはまったく無駄ではない。送金メディアを標榜するLINEとしては、納得のできるキャンペーンだったと言えるであろう。
それにしても、よくぞここまで考えるものだと呆れてしまう。
この影響で楽天ペイやドコモのd払いも20%の高い還元率を普通に謳うようになってきたが、それ以外の+アルファを考えねばならなくなった。
還元率が大きくなっているので事業者は苦しいだろうが、利用者にとっては良い流れが続いている。
戦線がコンビニ業界まで拡大
さらに7月1日にはセブンイレブンがセブンペイを、続いて、ファミリーマートがファミペイを発行する予定だ。
こちらにも「ポイントの進化」の影響が出てきている。
セブンイレブンは秋から賞味期限切れの食品を買った人にナナコポイントを付与するサービスを始めると発表した。
100円で5ポイントが付くと言うから、これも高還元率である。消費増税に伴う国のキャンペーンの2%を加えると合計7%にもなるからさらにすごい。
利用者は、賞味期限切れの食品を狙って買うようにすれば、瞬く間にまとまったポイントがゲットできて、次の買い物が楽になるはずだ。
エシカル(倫理)マーケティングで社会貢献
ローソンでは、2つの地方でこの食品ロスの実験を始めている。ポンタとdポイントでこちらも5%貯まるというから、コンビニを利用する楽しみが増えてきた。
こうしたマーケティングをエシカル(倫理)商品と呼ぶそうだが、食品ロスの解消と貧民対策にもなるので、利用者もボランティア精神をくすぐられる。
これまで企業の利益一辺倒だったポイントに、こうした地球環境に優しいサービスが加わると、その清々しさで意外とヒットするかもしれない。