中国の「あらゆる不正」
中国の「あらゆる不正」は、もはや数え上げることすらもできないほどのボリュームである。
多くの国に大量の工作員を潜り込ませ、意図的に情報を盗み取っていくというのは通常の諜報活動だが、中国がやっているのはそれだけではない。
工作員をターゲットの国に潜り込ませるのは諜報活動の基本だが、中国の恐ろしさは工作員だけが工作活動をしているわけではないところにある。
中国共産党政権は、外国で働いている中国人社員に対して、中国に残っている家族を人質にして圧力をかけたり報奨金を出したりして、最先端技術を持つ企業から情報を盗ませたりしている。
あるいは、それぞれの大学に潜り込んだ学生や教授に情報を最先端技術や研究成果や論文を盗んで中国に持ち込ませている。中国はその盗んだ情報で特許を取る。これについては「米国の知的所有権窃盗行為に関する委員会」が調査を行って裏付けを取っている。
トランプ大統領は中国人留学生が最先端分野を専攻する学生を制限する項目を「国家安全保障戦略」の大統領令の中に盛り込んで発動させたのは、まさに大学が知的財産の強奪の舞台となっていたからでもある。
ついでに中国は、孔子学院のような洗脳機関を世界各国の大学内に設置して、学生を中国の都合の良い歴史プロパガンダで染め上げている。
中国は、ここで洗脳が効いて中国の言いなりになった学生に中国の主張を代弁させたり、工作活動させたりする。これについては米国防総省が動いて、アメリカの大学は次々と孔子学院の閉鎖を決定した。
さらに中国は、技術や特許を狙って世界各国の企業を次々と買収している。
中国市場に目がくらんでやってきた外国企業には必ず中国企業との合弁会社を作らせて技術を盗めるようにしている。中国政府が求めれば技術を開示しなければならないような法を作ったりもする。
中国企業を通して世界支配をする
そうやって世界中の知的財産を意図的に窃盗して、中国共産党と結託した中国の企業が世界でシェアを取れるように画策する。
中国の企業は、内部に共産党の委員会があって、そこの「書記」が会社の創業者や社長よりも権限を持つ。そして、中国共産党政権と結託した企業経営者が中国政府から補助金をもらって世界に切り込んでいく。
中国の企業は、事実上「中国共産党政権の手先」であると言われるのは、会社内部の共産党組織の支配と補助金によるものである。そして、中国の企業が急激に世界でシェアを取れるような技術とスケールを持つようになった理由もここにある。