本日早朝、米国はとうとう中国を為替操作国として認定。ドル円はいきなり50銭以上の下落です。EUや日本も巻き添えにした為替世界大戦の勃発が危惧されます。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019年8月2日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
トランプ反撃開始か。日本やEUも巻き添えになる為替世界大戦へ
意図的な人民元安で相場は急展開?
週明け東京タイムで中国人民銀行が昨年12月以降で初めて1ドル=6.9元より元安水準に人民元の中心レートを設定してから、相場は急展開。
オンショア元相場は日本時間同3時すぎに1.3%安の1ドル=7.0324元、またオフショア人民元は一時1.9%下げ、最安値を更新する動きとなりました。
それぞれ市場の受給から動いたといえばそれまでですが、ほとんど管理された価格を提示してきたのが中国人民銀行ですから、米国の追加関税措置に対抗して為替で元安を作為的に示現させてきたとみるほうが自然な状況です。
これまで過度な元安を中国自身が仕掛ければ自国から外資の資金が大量に逃げていくリスクもあっただけに、そこまではしないのではないかという見方が強かったわけです。
しかし、いよいよ本格的な経済戦争が始まった印象を強く受ける次第です。
米国のやり口は決まっている
米国サイドはライトハイザーが全体の総指揮をとっていることは間違いない状況ですが、彼の80年代からの実際の経験や知見に基づけば、関税をかけても結局貿易不均衡が解消しないことはすでにわかっているはず。
次に来るのが数量規制の問題で、最後に登場するのはやはり為替水準による解決というシナリオは、すでに米国側も持っているはずです。
そのタームが中国の反抗的態度の鮮明で早くなったということなのではないでしょうか。