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新規上場後、株価も業績も好調なレオクラン。新事業の創出で開発すべきサービスとは

思考実験──片づけるべき用事とは

『ジョブ理論』によれば、以下の問いに答えることで用事をより具体化できるようになる、としています。

1.その人がなし遂げようとしている進歩は何か。求めている進歩の機能的、社会的、感情的側面はどのようなものか。

2.苦心している状況は何か。誰がいつどこで何をしているときか。

3.進歩をなし遂げるのを阻む障害物は何か。

4.不完全な解決策で我慢し、埋め合わせの行動をとっていないか。ジョブを完全には片づけてくれない商品やサービスに頼っていないか。複数の商品を継ぎはぎして一時しのぎの解決策をつくっていないか。

5.その人にとって、よりよい解決策をもたらす品質の定義は何か、また、その解決策のために引き換えにしてもいいと思うものは何か。

出典:『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(第2章 プロダクトではなく、プログレス)

用事の特定

イノベーションを起こすための最初のステップは、ある状況下で顧客がなし遂げようとしている進歩を特定することです。そして、その進歩には機能的、感情的、社会的側面があり、どれが重視されるかは文脈によって異なってきます。また、用事を特定することにより、真の競合相手もみえてきます。では、同社の場合はどうなるのでしょうか。

今回は、同社グループが課題としてあげる「新規事業の創出」を取り上げます。同社グループはそれを、次のように認識しています。

既存事業の業容拡大のみならず、これまでに培ったノウハウ、経験を活かして新規事業の創出に取り組み、新たな市場を開拓し需要を創造することで強固な経営基盤を構築してまいります。

ここで着目したいのは、同社グループがもつ画像システムのノウハウと経験です。それにつなげるのは、焼酎の充てんです。「しゃかいか!」のホームページでは、次のように紹介しています。

検査を行うのは人です!

充てんされたものは次の部屋に移動し、中の異物や瓶のかけやヒビがないか検査されます。このタイミングで検品を行うのは、充てんされたものにキャップをする時にかかる圧力によって、弱った瓶にヒビが入りかけらなどの異物が混入することがある、という理由から。

平川さんによると「様々なカメラや検知器が登場していますが、機械は液体の中で動いているのを感知します。すると瓶の中のエアーの動きも同時に感知してしまうので誤診断が多くなるんです。やはりそういった点をふまえると人間による検査が最適で、人間にはかないません」とのこと。無事検査を通過した焼酎はその後、ラベル貼り、箱詰めされてお店に並ぶことになります。

こういった状況で顧客──主に焼酎メーカー──がなし遂げようとする進歩の機能的側面は「焼酎が充てんされた瓶のなかにある異物、瓶のかけやヒビを検知する」ということ。意思決定者であれば、感情的側面として「品質」を最も重視し、続いて「リスク低減」「時間の節約」「労力の軽減」「面倒の回避」といったことを重視するでしょう。

なお、ここで競合となるのは、人間の目です。

Next: レオクランが改善すべきポイントは、誤診断しないカメラや検知器の開発

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