今回は、投資を躊躇している方に向けて「お悩み解決」特集をお送りします。
なかなか収入が増えない昨今。代わって注目されてきているのが投資。ところが、まだまだ一般化したとは言い難い投資に苦手意識を感じている人も多いのが実情です。
そこで本特集では、投資を始める際に障壁となりがちな4つの問題への解を示すことで、あなたが一歩を踏み出せるよう意図したものです。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編)
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2019年9月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
ビジネス書著者、投資家、ビジネスオーナー。30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、自らの投資経験からマネーリテラシーの向上が不可欠と考え、啓蒙活動にも尽力している。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが11万部に。著作累計は45万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。
なぜあなたは投資できないのか?「何もしない」はもはやリスク
1. あなたはなぜ、投資に踏み切れないのか?
投資を妨げている要因は、いろいろあるとは思います。今回は、その中から代表的な4つをピックアップして、検証していきたいと思います。
まずは、「世間にあるある」の2つの問題から考えることにしましょう。
【投資に踏み切れない理由その1:資金が少なくて投資ができない】
これはよくある勘違いですが、資金が少なくても投資はできます。
確かに、投資をする時は、大きな資金を1度に投じたほうが有利になります。とはいえ、毎月の生活費と、当座に必要なお金を差し引いて、後に残った数万円からでも投資を始めることは可能です。
当たり前の話ですが、投資資金の出どころは?というと、あなたの収入です。
収入は、入ってきた時点でストックとフローの2つに分かれます。ストックとは在庫のことですから、お金で言う貯金のこと。フロー(流れ)は、入ってすぐに出ていくお金のことを指します。
<まず積み立て投資をやってみる>
一般に、投資をするに当たって「まずは貯金をして、ある程度のお金を貯めてから始めよう」と考える人が多いと思います。しかし実際は、思うように貯まらなかったり、時間がかかったりしがちです。
そこで、そういう方にオススメなのが、「毎月のフローの中からダイレクトに投資を行う」という方法です。具体的に言うと、積み立て投資などがそれに相当します。
積み立て投資をすることのメリットは、分散投資と同じ効果があるという点です。毎月、決まった日に決まった金額を自動引き落としにすることで、半ば強制的に、お金を貯めながら投資をすることができます。
これをドルコスト平均法と言います。ドルコスト平均法は、お金の投入時期をズラすことで、投資に付きものである価格変動をある程度、均す効果が生まれます。この方法なら、銘柄選定を間違わなければ、価格変動に一喜一憂する必要がなくなります。
一方、積み立て投資にもデメリットがあります。それは、時間をかけなければ十分な効果が出ないということです。また、最初に高い価格で購入した場合は、価格差を吸収しきれない場合もあります。
<何を購入すればいい?>
次に、投資先についても少し触れておきましょう。
少ない資金から投資を行える商品としては、世間でよく取りざたされている確定拠出年金のiDeCo(イデコ)や、少額投資非課税制度のNISA(ニーサ)などがあります。
私が共催しているマネースクールのコミュニティでも、イデコやニーサを購入している人はいます。また、相談者の状況によっては、運営側が投資先としてオススメする場合もあります。
イデコやニーサを検討するに値する人とは、どのような方かと言うと、年収が1,000万円以上ある50代の方などです(実際にオススメできるかどうかは、ご本人の状況と商品の特性がマッチするかどうかによります)。
たとえばイデコのメリットを挙げてみると、「取扱会社の倒産リスクがほとんどない」「基本的に詐欺商品がなく、安定している」「完全に日本語環境の中で取引ができる」といったことになるでしょう。
デメリットは、「60歳までお金を引き出すことができない」「運用を止めることはできても、途中解約できず、手数料を取られ続ける」ことなどです。イデコの商品利率を計算すると分かりますが、総体的に利回りが低くなっています。
このような商品を購入するに相応しい人とは、「10年ほどで満期を迎えられるご年齢の方」「利回りが少なくても、金額の規模を活かしてお金を増やせる方」「増やすよりも減らさない保守的な運用をしたい方」などです。
イデコやニーサは、普通の人にとっては「何もやらないよりはマシ」くらいの商品でしょう。