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成金が貧困層を煽れるのは今だけ、やがて日本でも「誘拐ビジネス」が花開く=鈴木傾城

SNSにあふれる成功者たちの成金アピール

弱肉強食の資本主義の中で、「カネがすべてではない」という言葉はあまりにも虚しく、そして弱々しく説得力がない。高級時計を買ったとかスポーツカーを買ったと自慢している成金の方が、説得力ある生き方のように見える。

成金たちにしてみれば、アンダークラス層はビジネス的な発想や行動や努力をしないからいつまで経っても成り上がれないのだと考えているし、彼らにとっては「カネが欲しければオレのように稼げばいいじゃん」というのは、煽りでも何でもなく本心から出た「アドバイス」のつもりでいる。

しかし、世の中は誰もが資本主義的な発想を持つわけではないし、資本主義的な行動ができるわけでもない。むしろ、資本主義とはまったく何の関係もないところに人生の関心がある人の方がほとんどだ。

しかし、経済的に大きな成功を収めた人間たちは、いまやSNSで自分たちの成功をとことん誇示することができるようになっており、それを誇示すると同時にアンダークラス層を見下すこともできるようになっている。

その結果、アンダークラス層の少なからずが徐々に「制御できないほどの憤怒」を、SNSで成金を可視化している人間たちに持つようになっていく。

そして、彼らはいずれ遅かれ早かれ「ある事実」に気づく

海外の金持ちは常に「危険と隣合わせ」

南米の金持ちたちは、自分たちがいつ誘拐されるのか恐れながら生きている。

金持ちは常にアンダークラス層の「標的」になっており、うかうかしているといつでも誘拐され身代金を要求され、交渉を間違えると惨殺される。

そうでなくても、嫉妬や憎悪から「制御できないほどの憤怒」を持たれ、狙撃されたり襲撃されたり妻や娘がレイプされたりするような危険が待ち構えている。成功した本人だけでなく、家族も子供たちもすべてが「標的」なのだ。

そのため、金持ちのほとんどは守衛付きの邸宅に住み、街に出る時もボディーガード付きである。どこでも好きなところをブラブラ歩くような自由はまったくない。「制御できないほどの憤怒」から身を守るために汲々としている。

欧米でも、それほど極端ではないにしても、カネを見せびらかしている成金は常に「制御できないほどの憤怒」の対象となって、誘拐や襲撃などの対象になるので、ボディーガード付きがほとんどである。

隙があったら殺される」という中で生きている。

Next: 日本の成金を襲うのは簡単。制御できないほどの憤怒がもたらすものは…

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