さらさらのパウダースノーで知られる北海道のニセコ。スノーシーズンになると世界中からスキーヤーやスノーボーダーがこぞって訪れる北海道有数のリゾート地に変化が訪れているという。ニセコ人気に火をつけたオーストラリア人の観光客離れが進んでいるのだ。
豪州スキー客「ニセコ離れ」 15年度から2割減 宿泊料高騰で本州へhttps://t.co/wjjJG8TlNj pic.twitter.com/q4Z97aVkgw
— 北海道新聞 (@doshinweb) January 14, 2020
ニセコを有する北海道の地元紙北海道新聞 によると、冬場にニセコ地域を訪れる観光客を取り込むため、昨年末に新千歳空港とオーストラリアを結ぶ直行便が就航したが、オーストラリア人の観光客が2015年から2割以上も減少しているのだという。
後志管内倶知安町の統計によると、同町の2018年度の外国人延べ宿泊者数は約46万5千人と依然増加しているが、その増加観光客のほとんどが香港やシンガポールなどからの訪問客。シドニーにある旅行会社の社長も「ここ数年の主力は長野や新潟」と取材に対して答えている。
その背景にあるのが、ニセコの物価高騰だ。「宿泊料金が3年前と比べて1.5倍になり、富裕層以外は生きづらい場所になった」とは、旅行会社社長の談。
Twitterでも、一般的なスーパーのように見える店内に「うに5万円、キャビア3万円」の値段が貼られたパックが並んでいる写真や「お昼のラーメン1500円」「ハンバーガーセット2000円」といった衝撃的なモノの価格が並んでいる。
いくら魅力的な雪質を持つ観光地でも、これではリピーターも足が向きづらくなるだろう。アジア人富裕層だけを相手にするリゾート地としてこのまま突き進んでいくのか、それとも他の施策を講じるのか、ニセコの今後に注目だ。
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