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夫の収入「知らない」が37.9%。夫婦間の“所得隠し”は老後破産・熟年離婚の元凶になる=川畑明美

お金の使い方は人生そのもの

自分が稼いだお金は、自分の使いたいように使うのか? それとも愛する家族のために使うのか? 

お金も大事ですが、家庭内の人間関係が辛いのは、お金がないことよりも苦しいことです。お金の使い方は、あなたの人生そのものです。お金の使い方を間違えるということは、あなたの人生が間違っているのと同義語です。

ただ前述のインターネット調査で安心できたのは、隠し事がないと回答された方は、67.4%だったのです!

「あなたが、パートナーに隠していることを教えてください。」と尋ねたところ、隠し事がない(67.4%)以外では、1位 お金関係(20 .9%)、2位 恋愛関係(9.5%)、3位 趣味関係(7.5%)、次いで、仕事関係(3.6%)、病気関係(1.8%)、親戚関係(1.3%)、その他(0.3%)、と回答。

出典:<若年夫婦・熟年夫婦の実態を発表>夫婦間の隠し事1位は「お金関係」。半数以上が貯蓄額を正確にパートナーに伝えておらず、若年夫婦のサバ読み額は50万円! – 松井証券株式会社のプレスリリース(2020年6月30日)

半数以上のご夫婦に隠し事がないのにホッとしました。

資産は「見える化」しないと増えない

家計も会社の経営と同じです。家族みんなが家計にかかわっているご家庭ほど、お金が貯まって
いきます。

資産形成を考える時にすべきことは、自分自身の現実の生活や価値観に基づいて「お金の出入り」を解剖してみることです。これは事業やイベントなどの計画書を立てることと似ています。計画を立てて、イメージを描いていたものを形に落とし込むわけです。

具体的に言えば、年間の収支を作って現状を知り、資産表を作成することで、今ある資産の状態がわかり、ライフイベント表を作って、今後に必要となる資金を洗い出します。

これは、夫婦間でやらないと意味がありません。夫婦2人で収入や貯蓄額を開示するということは、資産を「見える化」しているということなんです。

私はこの見える化するまで、投資はしない方が良いと教えています。

「見える化」すると、生活費などの「使うお金」と、教育費、住宅・車などの購入資金の「貯めるお金」が見えてきます。

そこが見えた後、余裕資金が「増やすお金」として投資できるのです。

もちろん、教育費や住宅費も時間をかけられるのでしたら、リスクの少ない投資を取り入れても良いでしょう。

このお金の「見える化」ができていないと、投資に使って良い金額がわからず、いつまで経っても資産運用ができず、前述の相談者のように、60歳を過ぎて定年を迎えたところで、お金がないまま老後を迎えることになってしまいます。

お金持ちは必ず資産表を作っている

ちなみに、お金持ちで資産表を作っていない人はいません。資産運用するには、資産表を見てどの資金をどこに投資するのを決めているのです。

お金持ちは、勤労所得も高いのですが、資産運用をすることで、不労所得も受け取っているのです。ますます、お金持ちになっていく道筋ができているのです。

また夫婦だけでなく、家族みんなが家計にかかわっているという意識を持つことが、貯められる家庭になるための重要なポイントになります。

特にライフイベント表は、子ども達の進路によっても変わってきます。家族でよく話し合いをしている人ほど、お金が貯められるのです。

そこで、お金の家族会議を開くことをおすすめします。子どもも含めた全員で家計の現状を把握し、お金の使い方を話し合いましょう。

少なくても1年に1回、できれば毎月でも、家族会議を開くと良いですね。

Next: とは言っても、ずっとお金の事を話し合わない夫婦が、いきなりお金の話を――

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