以前マネーボイスでも取り上げた、ドコモ口座を悪用した不正出金の問題。ここに来てドコモ口座以外の決済サービスでも、不正な預金引き出しが行われていたことが判明した。
高市総務大臣が15日午前の閣議のあとの記者会見で明かしたもので、報道によると、ゆうちょ銀行が提携している電子決済のサービス12社を対象に、不正な引き出しがないか調べた結果、ドコモ口座のほかにも5社のサービスで不正な引き出しが確認されたという。
不正出金問題のさらなる拡大が予測される今回の公表に対して、ネットではゆうちょ銀行をはじめとした既存の銀行の脆弱性を嘆く声が多く見られた。
ゆうちょ銀サービスでも被害 | 2020/9/15 – 共同通信 https://t.co/rHcA0kcXyn
Web口座振り込みの脆弱性があらわになりました。
これは銀行が考えなければならない問題です。— TEST (@utmac1) September 15, 2020
暗証番号が数字4桁なんて脆弱な銀行に預けている方が悪いという世界になりつつある感
総務相「ドコモ以外でも不正被害」 ゆうちょ銀決済https://t.co/E5dcWg0asc
— あくらる (@akuraru) September 15, 2020
ドコモ口座以外の5社とはどこなのか?
そのいっぽうで、ネット上で取沙汰されているのが「ドコモ口座以外の5社とはどのサービスなのか」という点。
高市総務大臣は会見の中で、他の5社がどこなのかに関しては公表せず、そのことに対して目下のところ批判が集まっている状況。なかには、一連の不正出金騒動に対して国の対応がどことなく杜撰なのは、次期総理である菅氏の地銀再編計画の一環なのでは、といった見解も飛び出す始末だ。
同じ手口でって意味なのか別のやり口なのかでまた変わってくるでしょ
どのサービスかもわからんし反応に困る「ドコモ口座」以外の5つの電子決済サービスで不正引出し確認 | NHKニュース https://t.co/g2Gutoe2lk
— Thiner (@Thiner1) September 15, 2020
「ドコモ口座」以外の電子決済サービス5社でも不正引出し確認
他の決済サービス名公表してほしい。 https://t.co/lHym4KHLx6
— マンデリン (@akinaka8888) September 15, 2020
はっ!もしやドコモ口座の対応が杜撰なのは、菅氏の地銀再編計画が既に始動しているのでは?
— ABS (@AboveTheBlueSky) September 15, 2020
そんななか、キャッシュレス決済サービスのひとつであるKyashが、ゆうちょ銀口座での新規登録を停止したとの報道が。5社のうちのひとつではないかと、ネット上で囁かれている。
Kyashのサイトによると、同サービスはゆうちょ銀行にくわえ、イオン銀行・関西みらい銀行・熊本銀行・埼玉りそな銀行・親和銀行・福岡銀行・みずほ銀行・三井住友銀行・りそな銀行の10行に対応しているとのこと。
ちなみに、同サービスが銀行口座からの入出金に対応したのは、つい先日の9月7日から。ドコモ口座が悪用された不正出金問題が広く明るみになった直前ということで、とても微妙なタイミングでのサービス開始だった模様だ。
(編注:NHKによると、不正引き出しのあった決済サービスのうち1社は「PayPay」であることが報じられています。※9月15日19時26分追記)
今一度、口座の確認を
さてドコモ口座以外の5社の件だが、他の報道によると、ゆうちょペイが連携する決済サービスとしては、先に名前が出たドコモ口座とKyash以外では、支払秘書・PayB・FamiPay・pring・ペイパル・PayPay・メルペイ・ゆめか・LINE Pay・楽天Edyの各サービスが挙がっている。
先日来から騒ぎになっている、ドコモ口座を悪用した不正出金と同様の手口だとすれば、注意すべきなのは決済サービスそのものを利用しているかではなく、不正利用が認められた決済サービスの対応銀行に、自分の口座があるかどうかという点。高市総務大臣も会見で呼びかけていた通り、不審な出金などがないか、今一度冷静にお持ちの口座を確認されることをお勧めしたい。
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