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習近平が戦争準備に本腰。圧倒的「経済力」にバイデンもプーチンも屈服する=江守哲

経済的理由で覇権は中国に移る?

このような発想を世に知らしめたのは私が最初とは言わないまでも、かなり早い段階で示してきたことだけは確かなのだが、最近はこの論調が増えてきているように感じる。

しかし、その内容や観点はまったく違う。多くの専門家は政治学者が多く、経済からの視点が欠けている。

覇権国の移行は、軍事的・政治的なものだけではなく、「経済」が大きく関係している。経済の観点が欠如した覇権国家の移行に関する論調は、明らかに不完全なものである。この点を明確にしておく必要がある。

軍事力、経済規模、産業革命、基軸通貨などが、覇権国家の移行における重要な要素である。特に経済と通貨に関しては、実は軍事力よりも重要な面がある。

経済と通貨を牛耳ることができれば、世界を仕切ることができる。

ロシアとブラジルは窮地。トランプ派は今後苦しい展開に

さて、ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカの新興5カ国(BRICS)の首脳会議が11月17日にオンライン形式で開かれた。BRICSは懐かしい響きである。

その中でも、苦しんでいるのはロシアとブラジルである。トランプ派は今後苦しい状況に陥れられるだろう。

今年の議長国ロシアのプーチン大統領はロシアが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、「効果的で安全だ」とし、BRICS各国と生産などで連携する姿勢を強調した。プーチン氏はロシアが世界で初めて承認した新型コロナワクチン「スプートニク」の臨床試験(治験)や現地生産に向けて、インドやブラジル、中国と交わした合意を説明した。

ロシアで2番目の国産ワクチンが承認され、3番目の開発も進められているとし、「BRICSのパートナーと協力する用意がある」と表明した。

しかし、ロシアのようなマフィア国家のワクチンを使用する国があるのだろうか。よほど困っている国だけだろう。

一方、習氏は「内政干渉や単独制裁に反対しなければならない」と訴え、中ロに制裁を加える米国をけん制したという。トランプ政権の「米国第一主義」を念頭に「BRICS国家は多国間主義の旗を高く掲げる必要がある」と呼び掛けた。
※参考:ロシア、コロナワクチンで連携強調 中国は対米けん制、BRICS首脳会議:時事ドットコム(2020年11月17日配信)

中国とインドは国境地帯で軍同士がにらみ合いを続けているが、習氏は「協議を通じて隔たりを解消しなければならない」と主張し、インドのモディ首相に歩み寄りを求めたという。

Next: バイデンに正式な祝電を送った習近平。米中関係は今後どうなる?

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