入居審査の敵「在籍屋」のウソに大家が騙されないためのポイント＝姫野秀喜

被害に遭わないためにできること

さて、大家さんとして「在籍屋」の被害に遭わないためにできること、それは「信頼できる管理会社を使う」ことです。

通常、一般の入居希望者が自ら「在籍屋」に依頼して、不動産屋に行くことはあまりありません。入居希望者に「在籍屋」の存在を教えて利用をすすめるのは、他ならぬ不動産業者だったりします。

広く一般に募集をかけている賃貸は、客付けを他の業者にお願いするので、「在籍屋」を利用するような悪質な業者がいないとは限りません。

そういった「在籍屋」を利用する悪質な業者から、守ってくれるのが大家さんのパートナーたる管理業者です。正確には募集の元付け業者ですが、多くの場合は管理業者も兼ねていることが多いでしょう。

利益優先ではなく大家さんの立場に立ってくれる、信頼のおける管理会社であれば、二重三重に入居者審査を行って怪しい入居希望者は断ってくれます。

例えば、保証会社に確認するのはもちろんのこと、保証人を利用する場合でも、必ず親族しか保証人にせず、保証人にも収入証明をもらうといった規定を設けています。

それでも100％防ぐというのは難しいとは思いますが、自主管理でチェックするよりも遙かに細かく入居審査をしてもらえると思います。

ちなみに、もし「在籍屋」を利用して架空の会社にいることにして、入居審査をパスしたら、詐欺罪などに問われます。

ほとんどの賃貸業者はまっとうな商売をしているから大丈夫だとは思いますが、大家としても自衛するために、より信頼のおける不動産屋をパートナーにして、怪しい入居者をブロックしなくてはいけません。

【関連】貧乏な家の子どもがお金持ちになれない本当の理由と「思考格差」の正体＝午堂登紀雄

【関連】数十万円の「格安リゾートマンション」を絶対に買ってはいけない理由＝姫野秀喜

【関連】今どき「デート商法」の実態～投資用ワンルームを買わせる悪の手口とは？＝山田健彦