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「万年割安」の商社株と原油相場をどう見るか=山崎和邦

ノルウェイ政府系ファンド

砂漠の国の産油国とは少々色合いが違うが、ノルウェイの政府年金基金は世界最大級の国営ファンドである。サウジのファンドより大きい。

筆者がノルウェイへ行ったとき、オスロの国営ファンドの本部を覗いてみたら学校の教室くらいなもので「これが北海油田を基盤とする世界最大級のファンドか」と拍子抜けしたことがあった。しかし残高は100兆円で世界最大級だ。

因みに毎日、日経新聞の一面の左下に出るドバイ原油のドバイ王国へ行った時に原油取引所を覗いて写真を了解なしに撮ったらフィルムを没収されてしまった(そんな時の用意にインスタント・カメラを用意しておいた。10年前のことである)。

ドバイ原油はメジャーとの結びつきが薄く小売に近いし、アジア原油市場の指標であるから毎日、新聞に出るのであろう。
 
国営ファンドは、砂漠の国のファンドとノルウェイとを合わせて300兆円くらいであろう。そのうちノルウェイの保有する日本株は約6兆円で、前年から24%増えたという。保有株式の最大はやはり断然トヨタで、10位までの他の銘柄を全部合わせた分の2~3割はあるとのこと(3月12日付日経新聞)。

原油安を受けて赤字となった中東ファンドは日本株を売り越してきたが、ノルウェイは買い増しを続けた。ノルウェイ年金基金も原油収入が元手だが、国家歳入に占める原油の比率が中東諸国ほど高くないからだろう。

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