2月13日に起きた大きな地震で、再び福島原発に問題が発生したとの発表がありました。原子炉格納容器内の水位低下・圧力低下が起きたものの「放射線量は異常なし」とのこと。にわかには信じがたく、近海でとれたクロソイから2年ぶりに基準超え放射性物質が検出されたとの報道もあります。国もメディアも関心を失っているように見えますが、東京五輪の即刻中止を決めるべき状況に陥っている可能性が見えてきます。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2021年2月27日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
国もメディアも福島原発に関心を失っている
東日本大震災から丸10年が近づく中、2月13日夜、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生しました。
不幸中の幸いで震源が深かったことから津波が発生しなかったこともあり、被害は出たものの大きな状況には至らなかったかのように見えました。
しかしその後、福島第一原発では様々な異変が起きていることがわかり、大丈夫ではないことが見え始めています。
国会では菅総理の長男で東北新社社員・菅正剛氏の総務省高級官僚総ナメ接待の問題追及が盛んに行われています。
実は福島原発の地震追加被害の問題は、東京五輪の即刻中止すらも考えなくてはならないほど深刻な可能性があり、この中身をもっと突き詰めて検証しなくてはなりません。
しかし、国もメディアもほとんど地震発生から2週間を経過してほとんど関心がなくなっているのが実情。
相変わらず、何事もなかったかのように東京五輪「強硬開催」に向けて準備を進めているようで、かなり心配な状況になってきています。
何かが起きている?
今回の大地震発生で、久々に福島第一原子力発電所のその後の状況に焦点が当たることとなりました。
しかし、東京電力は22日になって福島第一原発3号機原子炉建屋内に設置した地震計2台がいずれも故障していたにもかかわらず、半年以上放置されたままで地震データの記録がなされていないことを今頃こっそり発表する形になりました。
※参考:東電が地震計の故障を半年以上放置、福島第一原発3号機で 13日の地震記録できず:東京新聞 TOKYO Web(2021年2月22日配信)
つまり13日の地震で正確に建屋がどれだけの震度の揺れを受けたのかもよくわからない状態であることが露見したことになります。