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自分や家族が「大地震に遭遇する確率」を計算する方法=吉田繁治

活断層型地震と他の自然災害・事故の比較

「30年間で、活断層型の地震が(特定の地域で)起こる確率が15%」という数値について、他のどんな事例と似ているかを知るために、他の自然災害や事故に個人が遭う確率を示します。

【将来30年間で、個人が遭遇する確率】
・自宅を台風が通過:100%
・自宅が火災:1.9%
・交通事故で死亡:0.2%
・交通事故で負傷:24%
・飛行機事故で死亡:0.002%
・台風で被災:0.48%
・大雨で被災:0.5%

上の活断層で見た、自宅のある地下で活断層型の地震が起こる確率は、火災に遭う確率(30年で1.9%)より高く、交通事故で負傷(30年で24%)よりは低い。しかし活発な活断層では、向こう30年で14%〜18%の大地震の発生確率ですから、交通事故で負傷する確率に近い

交通事故で死亡(30年で0.2%)、台風で被災(30年で0.48%)、大雨で被災(30年で0.5%)よりはるかに、活断層地震の確率が高い。そう考えると、向こう30年の活断層地震の確率である「2%〜15%」は相当に高いものだと判断できます。しかも、火災の確率(30年で1.9%)より地震の確率の方が高いのには驚きます。

本当は、火災保険より地震保険をかけておくべきなのです。地震保険は高い…。保険料率は、地域によって地震の確率が異なるので、違っています。

もっとも高い千葉県・東京都・神奈川県では、保険金1000万円、保証期間1年に対して、保険料は3万円から3万1000円です(木造・割引適用なし)。最も安い長崎県・鹿児島県・そして熊本県などで5000円です。千葉県・東京都・神奈川県の地震保険料が高い理由は、内陸の活断層型よりはるかに発生確率が高く津波の被害も想定される海溝型地震があるからです。

海溝型・南海トラフ地震と他の自然災害・事故の比較

大陸プレート、太平洋プレート、そしてフィリピンプレートのズレによってたまったエネルギーで起こる、海底の南海トラフの大地震の確率は向こう30年で70%とされています(政府より)。

向こう30年で70%の確率は、30年間で交通事故でけがをする確率である24%よりは3倍も高い。交通事故での死亡は極めてマレ(30年で0.2%)ですが、ケガは日常的です。ほぼ4人に1人が、30年間のうちに事故で1回ケガをしています。この交通事故のケガの3倍の確率が南海トラフの大地震です。高い確率と言えます。

太平洋プレートは、今も1年間で8〜9cm、フィリピンプレートは4〜5cm移動しているので、南海トラフの大地震は否応なく起こります。数メートルのズレから危なくなるからです。

前述のように、前回の南海地震は1946年でした。70年経っています。1年に8cm平均のズレなら、過去70年間で5.6mです。5cmのズレなら3.5メートルです。素人目にも、10mもズレれば危ないとわかるでしょう。

向こう30年で70%の発生確率ということは、1年では以下となります。前述の計算と同じです。

1年に起こる確率をAとします。
30年間、南海トラフの大地震が起こらない確率は30%になるので…
(1-A)の30乗=1-0.7=0.3
1-A=0.3の(1/30)乗=0.961
A=1-0.961=0.049≒5%

1年間で南海トラフの大地震が起こる確率は5%です。しかし、これは、1年間に交通事故でけがをする確率の3倍も高い。それが南海トラフです。関東、東海道、近畿、四国の特に沿岸部では警戒を続けてください。津波の被害が大きくなるはずです。揺れは防げなくても、津波は、海面より15m以上高ければ、防ぐことができます。

【関連】「パナマ文書」の目的と国内マスコミが報じない国際金融の闇=吉田繁治

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ビジネス知識源:経営の成功原理と実践原則』(2015年4月18日号)より一部抜粋、再構成
※記事タイトル、太字はMONEY VOICE編集部による

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