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まるで岸田“第5次安倍”内閣。世論無視で麻生・安倍の色くっきり、衆院選で国民の審判下る=斎藤満

世論と乖離。議員票で選ばれた岸田首相

事前の世論調査では、次の総理にふさわしい人物として挙がったのは石破元幹事長、河野行革大臣、小泉環境大臣なとで、まさに「小石河」軍団がリードしていました。

そして総裁選挙でも、党員票はこの世論調査に近いと言われ、実際に1回目の投票で河野氏が45%近い支持を得ました。

ところが決選投票で圧倒的に重みをもつ議員票では、第1回の投票時点で河野候補は86票しか得られず、高市氏の114票の後塵を拝し、3位に落ちました。

そして決選投票では、この議員票がモノを言い、岸田氏が圧勝となりました。

ここに「世論」と「自民党内の世論」との乖離が際立って大きくなりました。これは過去の総裁選でも見られた、自民党特有の現象です。

自民党で支配力を保持する安倍陣営

この自民党内世論を形成しているのが、今では安倍・麻生陣営のAAコンビの絶大な影響力です。

安倍前総理の影響力は、高市氏支援だけにとどまらず、岸田氏の選挙公約も大きく修正させる力を発揮しています。

当初、「もり・かけ」などでの情報公開を進めると言っていたものを、すぐに引っ込めました。安倍陣営ににらまれた結果の修正と言われます。

河野候補も、石破元幹事長、小泉環境大臣の支援を得たことが、却って「反安倍」色を強め、AAラインによる「小石河」連合潰しを煽る羽目となりました。

河野候補自身、原発問題などで歯切れの悪い妥協策を出さざるを得ないなど、ある程度安倍陣営に配慮もしたのですが、結局、安倍・麻生陣営に潰されました。

それだけ国民世論と「自民党内世論」を形成する安倍・麻生陣営との乖離が大きいということになります。

Next: “岸田色”を出さない限り、衆議院選挙では国民の厳しい評価が下る

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