膨れ上がった困窮者が政治に無関心になっている?
少なくとも生活状況が改善されて給与が増えていくのならば、人並に夢や希望を描くことができるはず。
しかし、非正規などでどれだけ頑張っても先行きが改善しないとなれば、絶望的な生活者に成り下がるのは否定できない状況です。
足もとではアルバイトにもありつけない現役大学生が子ども食堂に食事をもらいに来るなどという驚くべき事態も生じており、絶望的生活者クラスタは想像以上に大きなものになっていることがうかがわれます。
また300万円前後で子どももいるような世帯で、先行きまったく給与の上昇が見込めないなどというケースも、絶望的生活者クラスタに準じるものがあります。
政治を変えることで状況を変化させようとは思わず、むしろいま維持している生活レベルをとにかく継続させることで精一杯となっており、選挙で政治に関わることを諦めてしまっていることも考えられるところです。
過去の投票率から言えば、常に有権者の3割は無関心で推移してきています。
しかし、さらにそこに2割近く積み上がる無関心層はこのクラスタから示現していると思えば、この低投票率の理由も見えてくるところです。
もちろん、これが正しいかどうかはビッグデータによる精密な分析も必要になりますが、当たらずと言えども遠からずというのが現実なのではないでしょうか。
絶望的生活者クラスタは完全なサイレントマジョリティ
米国では人種問題も絡み、こうした低所得者層はすぐに政権・政府に反旗を翻し、暴動などの大きな原因になることから、その存在や主張はクローズアップされがちです。
しかし、日本のこうした絶望的生活者クラスタに属する人たちは、いわゆるサイレントマジョリティとなっており、さらに生活保護を受給することをひどく恥ずべき行為であるという独特のプライドを持っています。
これこそが表だって目立つことはしないが、選挙で政治に絡むこともしないという極めて解読
不能な行動に出ている可能性は高そうです。