総選挙は自民党が単独で絶対安定多数を確保するという「与党勝利」の結果となりました。なにより驚かされたのは、戦後3番目の低さという投票率です。事前の空気では今回ばかりは老若男女も「投票へ行こう」という雰囲気が感じられたものの、最終投票率は55.93%に。有権者の約半数にも及ぶ「選挙に行かない層」のことを真剣に考える必要があります。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2021年11月1日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
フタを開けてみれば自民勝利
ようやく総選挙が終了しました。
事前の予測では自民党が相当議席を減らすことになる可能性も示唆されましたし、若者を中心にして今回ばかりは投票に行く有権者が増えることも期待され、実際に都心部の投票場では長い列ができるなど、大きな変化の予感も感じさせられました。
しかし、フタを開けてみれば、自民党も確かに票を減らしはしたものの、単独過半数は確保することができました。
逆に野党共闘で臨んだ立憲民主党は、躍進するどころか、議席数を減らすという大失敗に終わってしまいました。
そんな中で、巧みな選挙戦略で大躍進となったのが日本維新の会で、倍増以上の議席を増やすという驚くべき状況を示現することとなりました。
投票率は戦後3番目の低さ
それよりもなによりも驚かされたのが、投票率の問題。
共同通信の独自調査集計では55.93%と、2017年よりは2ポイント超上回るが、戦後3番目に低い投票率となってしまったことです。
国内の若手俳優らがネットで動画を作成して声を上げたことで、今度こそ若年層を中心に投票率が高まりを見せることが期待されていました。
しかし、結果は完全な空振り。まずここが政権を変えていくための力にはまったくならなかったことがよくわかります。