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昔は月額100円だった国民年金保険料、なぜ1万6,610円に?3人に1人が「全額免除」、制度導入の歴史から見えた加入メリット=年金アドバイザーhiroki

3人に1人が「全額免除」

月額約1万6,000円というのは割と高い保険料なので、支払うのが難しい…という人も多いため、国民年金保険料を全額免除している人が約35%ほど存在します。

35%もの人が全額免除!?と思われたかもしれませんが、国民年金の被保険者は1号(自営業や農業、非正規社員などの人)、2号(サラリーマンや公務員)、3号(2号の人の扶養に入ってる人)のうち1号被保険者のみの人1,500万人程の人の35%(約525万人)の人が国民年金保険料を全額免除しています。

1号から3号までの人口はおおむね6,500万人なので、その35%というわけではありません。
全体の被保険者から見ると7~8%ほどの人が全額免除している状況です(525万 ÷ 6,500万人)。

自営業者や農業、非正規社員として勤めている人は1号被保険者として、自ら国民年金保険料の約1万6,000円を支払います。

2号の人はサラリーマンや公務員なので、給与天引きで厚生年金保険料を支払っています(3号の人は支払わなくていい)。2号や3号の人には、保険料を支払うのが困難だから免除するというような制度はありません。

あくまで、支払うのが困難だから免除するというのは、1号被保険者の人だけが使えるものです。

バブル崩壊後に増えた国民年金の全額免除者

35%もの人が全額免除しているのですが、昔からそんなに免除してたのかというと、そうではありません。

「昭和」時代は、10%ほどが全額免除者でした。

急に免除者が増えてきたのは、バブル崩壊した後の平成10年前後からですね。この頃からおおむね全額免除されている人が30%台を推移するようになりました。

また、昭和61年4月からは基礎年金制度ができて、障害基礎年金を受給している人は法律上当然に免除するということになったので、それでやや全額免除の人が増えた原因でもあります。

なお、全額免除以外に部分免除というのがありますが、利用者自体はかなり少ないです。全額免除が500万人程として、部分免除者は40万人前後の推移となっています。

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