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日当5000円「サクラが見る会」だった岸田&安倍応援演説。「Dappi」ほか自作自演の“見せかけの支持”で選挙を制した自民党に批判の声

先の衆院選において、自民党候補が応援演説に「日当5,000円」でサクラを動員していた疑いが浮上し、多くの批判の声があがっている。

疑惑があがっているのは茨城6区で当選した自民党の国光文乃氏の陣営。当地には選挙期間中、岸田首相をはじめ菅前総理や安倍元首相などの大物が入り、応援演説を行ったが、それに参加した聴衆のなかには支持団体から日当をもらって参加した者が含まれていたとのこと。

この件を報じた記事には、自民党の支持団体が県内の各支部に送ったとされる、応援演説への参加を呼び掛ける文書が紹介されており、そこには確かに「参加者に対しまして、日当5000円/人をお支払いさせていただきますので…」と記載されている。

応援演説に参加した有権者への日当の支払いだが、記事によればその資金が議員やその政治団体から出ていれば、公職選挙法違反の“寄付”にあたるようだが、支援団体がから資金が出ている場合は“寄付”との認定は難しいとのこと。

ただ、投票を期待して日当を支払う“投票買収”や、街頭演説会を盛り上げるために日当を払って観客を動員する“運動買収”に問われる可能性はあるとのことだ。

公選法違反による警告件数は約3.6倍増

今回の衆院選は「野党共闘」がひとつの注目点となっていたが、今回取沙汰されている茨城6区も、告示直前に共産党候補が立候補を取りやめとことで、自民党の国光文乃氏と立憲民主党の青山大人氏の2人による一騎打ちとなっていた。

2017年の前回衆院選でもぶつかった2人だが、結果は国光氏が青山氏に約6千票差の僅差で辛勝。ただ、青山氏の票ともう1人の共産党候補の票を合わせれば、国光氏を凌駕する票数だった。それだけに今回の選挙おいて、自民党本部は同選挙区を重要区と位置づけ、先述の通り歴代首相経験者を次々と送り込むなど、相当力を入れていた。

その甲斐もあってか、国光氏は対立候補の青山氏に対して、前回衆院選よりも票差を拡大しての当選となったわけだが、このような激戦模様で、さらに党本部からも注目をされていることもあって、応援演説には人員をフル動員して盛り上げないといけないというプレッシャーがあっただろうことは、想像に難くないところだ。

今回の選挙だが、衆院解散前日時点での公選法違反による警告件数が、前回衆院選と比べて約3.6倍に増えたと報じられるなど、多くの選挙違反が横行。現に兵庫では、比例代表で当選した「日本維新の会」候補者の運動員が、孫の女性に対しビラ配りの選挙運動の報酬として違法に現金を渡したとして、渡した側と受け取った側がともに逮捕されるという事態となっている。

さらに選挙違反といえば、2019年の参院選では大規模な買収行為が発覚し、ともに自民党の河井克行氏と妻の案里氏が逮捕されるなど大騒動に。裁判では河井克行氏に対して、執行猶予ナシの懲役3年・追徴金130万円の判決が下され、克行氏側が控訴をしていたが、先日それを取り下げて判決が確定したばかりだ。

同じく自作自演の「Dappi」疑惑にも再脚光

今回のサクラへの「日当5,000円」疑惑が、果たして選挙違反にあたるかどうかは、まだ不透明といったところだが、ネット上では選挙ごとに様々露見するこの手の話に対して、もう辟易といった反応。さらに、先の安倍政権の数ある疑惑のひとつである「桜を見る会」になぞらえて、「サクラが見る会」なるワードも大いに取沙汰されている状況だ。

また今回の報道によって、自民党との取引があるIT関連企業が、野党議員や政権に批判的なマスコミに対して、Twitter上で誹謗中傷めいた批判を展開していたという、いわゆる「Dappi」の件も蒸し返されており、「選挙もDappi方式」「バレたときのこと考えないのか」といった批判の声も聞こえてくる。

戦前は大苦戦も伝えられていたものの、蓋を開ければ意外にも自民党の勝利となった今回の衆院選。しかし今回の報道を見るに、空中戦・地上戦ともに必死過ぎる自作自演によって、見せかけの支持を創出し、なんとか選挙を乗り切った……そんな見方もできそうだ。

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