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イケアCMも「女性を下僕扱い」と大炎上。「戸定梨香」「温泉むすめ」など、2021年に頻発した“フェミニスト激怒”案件のその後

世界的に人気の家具量販店「IKEA」の商品PR動画の内容を巡って、フェミニストの方々が激怒し、大炎上となっている模様だ。

問題視されているのは「GLADOM トレイテーブル」という商品のPR動画を紹介した、イケア・ジャパンの公式キャンペーンアカウントによるツイート。その動画において、女性がお菓子や飲み物をトレイに載せて現われるシーンがあるのだが、それに対して「女性を召使い扱い」「女性がソファに座れないのは差別的に写る」などと批判の声が殺到。

さらに、その前のシーンで飲み物がこぼれるシーンに関しても「床置いた飲み物邪魔だからと蹴飛ばす夫」と解釈する見方があがるなど、批判はヒートアップ。このPRを担当したIKEA側の人間を更迭せよといった意見や、更なる炎上を呼びかけるような声まで飛び交う事態となっているというのだ。

日本向け動画では演出が変わっている謎

今回取沙汰されているPR動画だが、実はオーストラリアで流れている同様の商品の動画は、男が自分で自分の飲み物を持ってくるという演出になっているようだ。

それがどうして日本においては、フェミニストの方々からの袋叩きを誘引してしまう事態になってしまったのか。IKEAといえばジェンダー平等先進国であるスウェーデン発の企業で、そういった点にも相当気を遣いそうなイメージもあるだけに、その経緯も気になるところだが、詳細は不明である。

先週末のクリスマスあたりから騒動に火が付き、今も批判の声が渦巻いているといったネット上の状況だが、そろそろ終わりを迎える2021年は、とかくこの手の炎上沙汰が多かった印象だ。

先月には、温泉地をモチーフにした地域活性クロスメディアプロジェクト「温泉むすめ」の各キャラクターのキャラ設定に対して、フェミニストの方々が「性差別で性搾取」だと猛批判する出来事が。

【関連】「温泉むすめ」に“女性蔑視”批判で後援企業が続々辞退?問題のキャラ設定は修正されるも止まぬフェミ側の抗議、地域PRキャラは風前の灯火か

確かにキャラのなかには「スカートめくり好き」「夜這い待ち」などといった設定を持つものがおり、それらの表現がいつの間にかに修正されることに。さらに騒動を受けてか、サイトに掲載されていた読売新聞、キヤノン、スカイマーク、富士フィルムなどの名前が、すべて削除されるという事態にも発展した。

その後の「温泉むすめ」だが、プロジェクト自体は観光庁・スポーツ庁・文化庁の3庁が合同で主催する「スポーツ文化ツーリズムアワード2021」にて特別賞にあたる「新しい観光賞」を受賞したものの、その表彰を辞退したと今月頭に伝えられており、騒動の余波がまだ続いている模様。ただ、同時期には松江市の玉造温泉街と松江しんじ湖温泉街が「温泉むすめ」のキャラと声優を正式に観光大使にしたと報じられるなど、騒動後も各地の温泉地では同キャラクターを利用しての観光PRが今もなお盛んに行われているようだ。

大騒動に巻き込まれた「戸定梨香」も復権の兆し?

いっぽうで、さらなる大きな騒動となったのがVTuberの女性キャラクター「戸定梨香」を巡る騒動だ。

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こちらは、千葉県松戸市のご当地VTuberとして活動していた「戸定梨香」を起用した交通ルール啓発動画に対し、全国各地の地方議員たちから構成される全国フェミニスト議員連盟なる団体が「極端なミニスカートで、体を動かす度に胸が揺れる。女子中高生だと印象づけた上で性的対象物として描写し、強調している」と抗議し、キャラを採用した千葉県警の謝罪と動画の使用中止や削除を要求したもの。千葉県警はこれに押されてか、動画を削除してしまった。

ところがネット上では、全国フェミニスト議員連盟がその公権力を誇示するような形でキャラクターを降板させたということで、「表現の自由を侵害している」との批判が全国から殺到。「掲載も削除も千葉県警によるもの」という全国フェミニスト議員連盟による責任逃れとも取られかねない見解も、批判の声をさらに増幅させる格好となった。

ちなみにネット有志は全国フェミニスト議員連盟に対して抗議・公開質問状を提出し、9月24日までの文書回答を求めたものの、年末の現段階に至っても回答はなく沈黙を貫いている模様だ。

いっぽうでこの「戸定梨香」だが、この騒動の後に千葉県警が再起用を示唆する発言を行ったりと、性的なものだとする不本意なレッテルからの“復権”は進んでいる模様。しかし、その後クラウドファンディングなどの活動を展開している、同キャラクターのラッピングバスを同市内で運行させるプロジェクトに関しては、バス会社にクレームが寄せられたことで頓挫していると伝えられている。

このクレームの件だが、どういった筋から寄せられたものかは不明ではあるものの、いたって不思議なのが、ラッピングバスのデザインがまだ決定していないうちからクレームが届いているという点。どうやら表現内容がどうこうという問題ではなく、もはや「戸定梨香」が起用されるという時点でクレームを入れる層が存在するようである。

このように幾度となく繰り返された、フェミニストの方々による批判や抗議に端を発する騒動の数々だが、それによって大衆のフェミニズムへの理解が深まったかどうかは疑問符が付くところ。それどころか今回の件でも「フェミニストの理不尽な抗議は無視すべき」といった声まであがるなど、むしろ分断がより進行した印象も受けるのが正直なところだ。

Next: 価値観の押しつけをやめて欲しいのに…

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