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電動キックボード、飲酒運転など違反が相次ぐも「本当のカオスはコロナ後」との見方。SNS上では「なぜこうも普及させたがる?」との疑念が噴出

飲酒運転などの違反が相次いでいる電動キックボードに関して、警視庁は国の実証実験に参加している事業者を集めた会議で、対策強化を要請したと報じられている。

報道によると、警視庁は事業者などに対し、電動キックボードを貸し出す時間の制限や飲食店の周辺での貸し出しをやめるようにといった対策をとるよう、文書で求めたという。

電動キックボードを巡っては、都内で実証実験中のシェアリング事業者のものだけでも、2021年12月以降に酒気帯び運転が8件、信号無視が41件検挙されているという。

カオスな状況はコロナ後にやってくるとの推測も

手軽な移動手段として都市部を中心に利用者が増えている電動キックボード。ただ、確かにそれ絡みの違反も増えているようで、つい先月には「電車がなくタクシー代を使うのも嫌だった」という理由で、酒気帯び状態で電動キックボードをレンタルして乗っていた港区の30代会社員男性が、道交法違反の疑いで書類送検されたといったニュースもあったばかり。

さらに事故や違反だけでなく無免許もかなり多いようで、こちらも先月だが、横浜市内の30代男性が書類送検されたという報道も。この男性は電動キックボードを通販を通じて海外から購入していたとのことで、日本の公道を走るうえで必要な方向指示器やバックミラーの取り付けも怠っていたようだ。

SNS上ではその危険性を訴える声が多くあがり、特に日頃クルマによく乗るドライバーからは蛇蝎のごとく嫌われている感もある電動キックボード。しかし、その反面で法整備は着々と進んでいるようで、先月19日には電動キックボードに関する道路交通法の改正案が、衆議院本会議にて可決している。

施行自体は2年以内をメドにということで、もうちょっと先のこととなるというこの道交法の改正だが、これによって最高速度20キロ以下に制御された電動キックボードなら、16歳以下を除いて免許不要で運転可能に、さらにヘルメットの着用は努力義務と、規制がより緩くなるというのだ。

このように規制のハードルが下がることで、今後さらに事故などが増えるのは必至……といった見方が少なくないわけだが、さらに状況が悪化するのではと危惧されているのが“コロナ収束後”。インバウンド復活でやってきた外国人たちが、日本の交通ルールに慣れないまま大挙して乗り始めれば、もう収拾のつかないカオスな状況になると、今から心配する声があがっているのだ。

不自然な法改正に“利権絡み”を疑う声

このように、その普及に関しては様々な意見が飛び交っている電動キックボードだが、SNS上などで多くあがっているのが、どうして政府等がこうも普及させたがっているのかといった、素朴な疑問である。

先述の通り危険性を訴える声がこうも多くあがるなかで、法改正までして早急に普及させようというのは、確かに不自然な話。それだけに様々な“利権絡み”を疑う声も、ここに来て多くあがっているところ。

また、CO2削減への取り組みをアピールするための、ある種の“アリバイ作り”のためではないかといった見方も。なかには、このまま電動キックボードが流行れば、それに伴って一般車両が都市部での走行を忌避する流れができ、そうなれば更なるCO2削減に……といった少々穿った推測も、一部からは浮上しているようだ。

このように多くの人々の疑念をよそに、普及へと突き進んでいく電動キックボード。重大事故が続発するといった余程のことにならない限り、この流れは止まらないだろうという見方も多いが、決してそういった事態にはならないことを祈るばかりである。

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